「死のロングウォーク」 スティーブン・キング 

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扶桑社ミステリー★★★


longwalk.jpgリチャード・バックマン名義で書かれた、キング初期の作品。

ストーリーは単純です。近未来のアメリカ。貧しく全体主義的な社会のようです。そして爽やかな5月、選ばれた100人の少年たちが一斉に歩きだします。落伍すれば犬のように銃殺。99人を振り捨てて最後の一人になった少年だけが栄誉と巨額の賞金を獲得します。

雰囲気は「スタンド・バイ・ミー」にも少し似ていますね。ただし、少年たちのいかにも少年らしい会話とか、友情、憎悪、感情の衝突のすぐ背後には容赦ない死が待ち受けていることだけが違うけど。

それにしても気になるのはこのレースの制限速度。時速4マイルを下回ると警告です。警告は3回までで、4回目は銃殺。ただし警告なしで1時間歩き続けることができれば切符が一枚減るというルールです。

で、この4マイルという数字が私にはけっこうひっかかりました。時速に換算すると6.4キロで、かなり速い。確か旧日本軍の行軍速度は時速4キロだったと思います。これで1日8時間歩いて約30キロ。

時速4キロというのは、決して早足ではなく、決して遅くもなく、しかし着実に歩いているときの速度です。時速6.4キロだとかなり早足。スタスタと歩くという感覚でしょうか。何時間もこのペースを維持するのはかなり辛いです。ましてモノを食べたり、飲んだり、話をしたり、後ろ歩きしながら放尿したり、半分トロトロと眠ったりしながらでは至難。

時速5キロが「忘れ物に気づいて取りに帰る速さ」という表現もどこかで読んだ記憶があります。アメリカの少年たちは足が丈夫なのかなぁ。


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