「ナマケモノの不思議な生きる術」 本川達雄

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講談社プラスアルファ文庫 ★★

 

namake.jpg副題は「生き物たちの驚きのシステム」

「ゾウの時間ネズミの時間」「歌う生物学」なんかと内容はかなりかぶっているけど、ま、だから問題があるわけじゃない。そうそう、思い出したけど「歌う生物学」では「せんばる音頭」とか「ナマコの教訓歌」とか、たまたま子供が音符を読めたのでメロディを教えてもらって、家族でいっしょに歌った記憶もあります。

このシリーズ、数字処理がいい加減だとか専門の学者仲間からは批判もあったらしい(たぶん)ですが、でも啓蒙書としては秀逸です。指数グラフなんも一応はのってますが、そんなことは誰も気にしないで読めますね。

で、わかったこと。ナマケモノは外見ほど幸せとは限らない。もちろん、不幸とも言えませんが、本人が特に「のんびり生きられて幸せだな・・」と感じているわけでもないようです。残念。

だからどうした。なんという無意味な読後感想だ!と叱られそうです。ナマケモノは叱られても気にしません。そもそも、ナマケモノに聴力があるんだろうか。

別件。

矢野徹さんが亡くなられたようですね。81歳。作家として記憶に残っているのは「折紙宇宙船の伝説」くらいかなー。翻訳はうんとこさあって、ハインラインといえばこの人。ただF.ハーバートの「デューン 砂の惑星」シリーズも矢野さんだったとは知らなかった。

「ウィザードリィ日記」は楽しく読みました。この頃、もう60歳は越していたはずですけど。枯れない元気なジイさんだったという印象です。