「動的平衡」 福岡伸一

| コメント(0) | トラックバック(0)

★★★ 木楽舎

dotekiheiko.jpg

超売れたらしい「生物と無生物のあいだ」を、少し平易にしたような本です。文体はあいかわらず論理的かつ詩的です。

一貫しているのは、生命は流れのなかの「よどみ」のようなもいのであるという「動的平衡」の視点。読んでいて楽しい本でしたね。

面白かったのは、コラーゲンを摂取してもコラーゲンは体内に取り入れられないというお話。もちろん皮膚に塗っても意味ないです。せいぜいで保湿作用くらい。当然なんですが、それをヤケにはっきり書いている。こんなこと書かれると困る会社が多いでしょうね。

栄養関連にしても「何かを食べよう」とするなということ。むしろ「食べないこと」のほうが体には有益かもしれない。プラスすることよりマイナスすることのほうが実際的である。

少し意外だったのは「遺伝子組み換え」の食品に対する危惧。ようするに「結果のわからない新しい技術を信用するな」ということでしょうか。これも十分に納得しました。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.min6.com/mt/mt-tb.cgi/1089

コメントする

アーカイブ

この記事について

このページは、kazが2013年3月17日 15:50に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「「鉄道大バザール (下)」 ポール・セルー」です。

次の記事は「昔はみんな番傘だった」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。