「青の炎」 貴志祐介

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aonohonoo.jpg★★★ 角川書店

貴志祐介は3冊目。「新世界より」「悪の教典」のどちらも面白く読めたので、たぶんこれも大丈夫だろうと借り出し。

はい。大丈夫でした。「新世界より」がファンタジーSF、「悪の教典」がバイオレンス・サスペンスとすれば、「青の炎」は学園ミステリー・・・とも少し違うか。いわゆる完全犯罪もので、主人公はラスコリニコフ的高校生です。

この作者、そんなに若くはないようですが、けっこう高校生あたりを描くのがうまいですね。雰囲気がある。現実の高校生とは違うかもしれませんが「いかにも」という感じで描いてくれる。それっぽければ十分。

ちょっと悲しいストーリーです。ま、完全犯罪もののオキマリで、最後はナニになってしまいますが。

いきなり話は飛びますが、映画「太陽がいっぱい」ではアラン・ドロンがいい気分で太陽を浴びていると刑事が迫ります。でもパトリシア・ハイスミスの原作では逮捕なんかされません。それどころかその後のトム・リプリーを描いてシリーズものにまでなっています。才覚のあるワルはしっかり生き延びる。

映画版も実際には2通パターンで作成して、さんざん議論の末、ひんしゅくをかわない「悪は滅びる穏当パターン」が採用されたらしいです。


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