「遠乃物語」藤崎慎吾

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★★ 光文社
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遠野ではなく「遠乃」。要するに岩手のこの一帯が巨大な迷い家(マヨヒガ)になっているという設定です。

マヨヒガってのは、遠野物語ではけっこう魅力のあるお話ですよね。山奥で迷い込んだ立派な一軒家には人気がなくて、でもまだ火はともっているし湯も沸いている。だーれもいない。なんかそんなヨットの話がありましたね。えーと、マリー・セレスト号事件ですか。直前まで人がいた気配なのに、誰もいない。漂流する無人の船。

で、台湾で役人もやっていた「私」と土地の青年。どうも二人ともマヨヒガの虜になっているらしい。外界に出ようとしても、いつのまにか元に戻っている。脱出不可能。

遠乃には妻もいるし、村人もいる。だけどなんか違和感がある。フッフッと記憶がふっとぶ。3日くらい経過したかなと感じると、実はもう季節が移り変わっている。

とかなんとか。設定は非常に面白いと思いました。遠野物語さながら、子供が神隠しにあったり、年寄りが消えたり、山女が降りてきたり。

なかなか良さそうだな・・と読み進むと、終盤はなんか訳のわからない形になる。いちおうマヨヒガ出現の理由とか脱出方法なんかの解説はあるんですが、どうも無理筋です。ちょっと残念。


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