「誰も知らない 世界と日本のまちがい」松岡正剛

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★★★ 春秋社
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「自由と国家と資本主義」という副題もついてましたが、タイトルが長すぎる・・・。

松岡正剛という人、よく知りませんがネットの書評なんかは時折読むことがあり、ま、こなれた文章を書く人です。頭がいいんでしょうね。ただし「編集工学」というのは何のことやらわかりません。そういう、自分にとっては「?」な人。

で、この本はなんといいますか、歴史論というか、文明論というか、日本と世界との関係というか、これもまた一言では言えない。けっこう柔かめで面白い本ではありましたが、やはり読後に「?」が残る。

自分なりに吸い取ったのは、近現代の世界は良くも悪しく英国が主導してモデルの役割をつとめたということ。そして英国の力が衰えた後は米国モデルとなったこと。ま、そうでしょうね。

英国が国教会なんていう不思議かつ異質なものを作り上げ、英国が率先して帝国主義の世界観をもって発展。世界を率先して分割支配した。いいことも悪いことも、すべて英国のおかげ。英国の責任。それが今ではすべて米国のおかげであり責任になっている。

で、こうしたグローバリズムというんですか、世界の常識、英米式の経済ネットワークや世界観にどっぷり嵌まっていていいんだろうかという疑問があるんでしょうね。つまりは自由主義、民主主義、成長発展の道ですが、はてはて。世界中がこれしかない!と盲従してきたわけですが、この先には何が待ち構えているのか

エリザベス一世から現在まで。ぜんたいの半分ほどはふむふむと楽しく読みました。あとの半分は哲学やら文芸やらの話が多くて、わかったようなわからんような。そのうち文明論なのか社会論なのかコジツケなのか、不明な内容になる。なんせこっちはトシで頭の柔軟性がなくなっている。

そうそう。些細な部分ですが、日本は「新植民地」だそうです。国内に外国の軍を常駐させているのは植民地というしかない。で、日本が発展したのも混乱したのも支配者である米国の要求や押しつけによることろが多々。これはけっこう納得できました。

そんな米国さまの言うことをなかなか聞かない(ふりをしている?)TPPなんてのは、これからどうなるんでしょう。TPP交渉なんてアリバイ作りで、実はもっと早めに屈伏すると読んでいたんですが、甘利が意外に頑張っている。そんなに抵抗して大丈夫?と(もちろん皮肉まじりに)言いたくなります。

それにしても、大昔のテレビタックル、「アメリカ様」という言葉を初めてテレビで使ったハマコウは凄かった。たぶんそれまでは禁断の言葉だったんじゃないでしょうか。

内容とは無関係ですが、誤植が多いなあ。非常に失礼ながら、小さな出版社は総じて誤植が目立ちます(だから本を買う際は、半分は版元の信用で選ぶ)。それに腹立てたらしい人が、あちこちに鉛筆でマークをつけてて、これもうざったい。おまけに間違っていない部分にもけっこうマークがある。ま、その方にとっては「?」な単語や用語だったんでしょうけど。図書館本に書き込みはいけません。


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