「日本史を読む」丸谷才一/ 山崎正和

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★★★ 中央公論社
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なんといいますか、碩学というか粋人というか、天下自在の二人が勝手きままにしゃべくっている。対談というより、酒でも飲みながらの座談ですね。テーマは「本」を切り口にしておしゃべりする日本の歴史。万葉の昔から始まって戦後の電子立国日本まで。

それにしても、うーん、なんとまあ博学物知りな連中なんだろ。最初のほうで取り上げられた「待賢門院璋子の生涯」では、璋子の産んだ子が亭主の鳥羽天皇ではなく白河法王のタネであることを証明した著者学者の執念の話。謹厳な(たぶん)歴史学者が必死にメモとってオギノ式計算で崇徳は誰の子かを類推したというのが笑えます。

ちなみに璋子はきちんとした28日周期型だったらしい。まさかそんなことまで後世に知られるとは思っていなかったでしょう。あら恥ずかしい。いけず。

明治のあたりでは、なぜ元勲の女房に芸者や遊女が多かったのかを推論。またこうした女たちの果たした役割は想像以上に大きかったのではないかとか。ついでに当時の「横浜」という街の位置づけとか。いろいろ突拍子もないですが、納得できる珍説も多し。

中身の濃い一冊でした。


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