「ドローンランド」トム・ヒレンブラント

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★★ 河出書房新社
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図書館が何やら工事に入るらしく、しばらく休館。借りていた本はまだ完読していなかったけど、仕方ない、途中で返却しました。

「ドローンランド」はタイトル通り、いたるところに大小のドローンが飛んでいる未来社会です。こういう設定の常識ですが、小さいドローンはハチドリどころか微小ダニの大きさで、リビングだろうが寝室だろうがひそかに忍びこんでいる。要するに個人がプライバシーとか秘密とかをまったく持てない社会。

で、ドローンと超コンピュータが仕切っている世界で、ちょっと古くさいタイプの刑事(ハードボイルドふう) が捜査にあたる。どういうわけか舞台はベルギーで、EUから英国が離脱するかどうかが問題になっている。この点では、小説のほうが時代に遅れてしまった。

ついでですが、どうもアメリカは衰退しているらしい。おそらくブラジルが隆盛。石油資源が枯渇したのかな。オランダは水没しているし、出回っている安物のほとんどは北朝鮮製で、韓国も力をもっている様子。日本はなぜかアムール川のあたりで紛争をおこして領土拡張しているようです。そういう印象の国家なんでしょうね。