「楊逸が読む聊斎志異」 楊逸

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明治書院★★★
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借り出してから気がつきましたが、楊逸は日本帰化のたしか芥川賞作家です。ただし受賞作は読んだことがない。えーと、ちょっとコミックな小説でナントカ頭というやつ、獅子頭だったかな、そういう名前の料理をつくる料理人の話は読んだことがあります。独特の味があってけっこう面白かった。

というわけで、表題作も聊斎志異の飄々とした解題です。楊逸が選んだ編についてエッセーふうに述べ、蒲松齢の原文は黒田真美子という人が現代語に翻訳。楽しく読みました。

深夜、貧乏な書生とか受験生のもとに美女が訪れる。たいていキツネとか幽霊とかなんですが、でもなぜ、よりによってその書生が選ばれたのかは不明。で、いい仲になって、金品を得たり合格したり、いろいろあってキツネは消える。そういう話がひじょうに多いです。(そうそう。日本の幽霊は足がないから美女になれないという説も述べられています。牡丹灯籠のお露さんは例外なのかな。)

で、太宰の清貧譚でしたか、菊の精の姉弟の話。太宰のも悪くなかった記憶があるのですが、この本の翻訳のほうがなんか楽しめるような気がしました。うまく訳すと蒲松齢もいいんですね。

そもそも 円朝の落語のほうが中国の小説「牡丹燈記」の翻案だったらしい。だから足があった。なるほど。


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