「チンギス紀」北方謙三

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集英社★★★

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図書館の棚に6冊並んでいたので、そのうち4冊を借り出し。一 火眼 二 鳴動 三 虹暈 四 遠雷。全部にしなかったのは、さすがに重いし、飽きるかもと用心したためです。

えーと、北方謙三ってのは今まで「破軍の星しか読んでないかな。破軍の‥は16歳で陸奥守になって東北へいった北畠顕家です。いま再放送やってる30年前の「太平記」では後藤久美子が顕家をやって評判をとった。あっ、評判です。「名演だった」という意味では必ずしもありませんが、でもよくやった。可愛いかった。関係ないですが近藤正臣はこの頃から渋い演技をしてたんですね。

でまあ「チンギス紀」ですが、チンギスカンの出世物語を一本銚子調子で描いたものではないようです。一本調子でも文句はないんですが、やたら枝葉を伸ばしていろいろ書き込む。ジャンダラン(ジャダランのほうが一般的?)族のジャムカとか、トオリル・カンとか。メルキトのトクトアなんて孤独癖の族長も登場して、かなり魅力的に描かれています。

そうやっていろいろ書き込んで、それで膨大なページ数になるんでしょうね。この「チンギス紀」もたぶん「九」くらいは刊行してるようですが、はてどこまで進行しているのか。下手するとまだモンゴル統一もできないなかったりして。(

面白かったけど4巻読んだので、もうこのへんでオシマイにします。少し飽きた。ちなみに、まだテムジンは数千の兵を擁しているだけです。モンゴル族はまだバラバラ

「巻九」はどうもナイマン攻撃らしい。自信ないけどジャムカがまだ生きている。

顕家の奥州十七万騎についてはこちらでも書いてました。
チンギスカンについてワタシが知ってることはすべて井上靖の「蒼き狼がモトですね。名著と思います。