朝乃山は幕下で健闘中

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元大関、朝乃山()が幕下の全勝優勝を逃しました。

大相撲に詳しくない人のために説明すると、不祥事・・というか、協会のコロナ外出禁止令を無視、できの悪いスポーツ紙記者と神楽坂で遊んでたのがバレて処分()。すみせんと大人しく頭を下げれば2場所か3場所の休場だったと思うけど、いや行ってませんとシラを切った。ほんとうに行っていないか。はい、行ってません。

多分ですけどね、これで協会の理事が立腹した。なんか個人的にコケされたとでも感じたんでしょうか。反省の色が見えない。6場所の出場停止です。あーあ。6場所といえば完全に一年。

で、ようやく年季があけて土俵復帰した先場所は、休場が続いたので三段目22枚目に落ちていた。下から序ノ口、序二段、三段目、幕下、十両ですから、ほんとの下っぱ。勝負数の少ない環境で、ここから少しずつ勝ち星をあげて階段を昇るのは大変なんですが()、そこは「全勝優勝」という魔法の乗り物がある。単なる優勝と全勝優勝は格が違います。三段目といえども全勝優勝ならすぐ幕下へ。そして力士数が多い幕下ですが、それでも15枚目以内で全勝優勝ならすぐ十両です。幕下の全勝は白星が7つ。でも15枚アップ相当の価値があると見なされるんでしょうね。

asanoyama.jpgで、この九月場所の朝乃山は、幕下15枚目に上がっていたので、十両復帰の可能性が十分あった。というより、とうぜん全勝が期待。簡単に関取に戻れる・・・とみんなが思ったら、あららら。

ケガで落ちたわけじゃないですからね。体力、技能、強さは完全に大関。だから土俵復帰と聞いたとき「あーあ、当てられる力士は不運な・・」という声が多かったです。大関と三段目や幕下が対等に戦うんじゃ、そりゃ可哀相だ。大人と子供。

で、その朝乃山が取りこぼした。5勝1敗。ひょっとしたらまだ優勝できるかもしれませんが、でも全勝ではない。そうするとせいぜい上がって幕下の上位ですね。十両復帰は少なくとも1場所おあづけ。早くて来年。

朝乃山という力士、早く大関、横綱に上がってもらわないと、みんなが困ります。大関陣がのきなみダラダラで期待ゼロ悲惨な現状、ほぼ文句ない横綱候補といえば彼しかいない。期待されている人なんですから。


来日したトランプ大統領が(悪いもの見ているような顔で)相撲見物したときに、初優勝したのが朝乃山です

キャバクラじゃすぐバレる。神楽坂ならこっそり座敷に上がらなくちゃ、と大先輩北の富士が(連載記事で) アドバイスしてました。ほんと、同行の記者が気が利かない。

照の富士の場合はケガと病気でしたが、序二段まで落ちた。ポンコツの膝と体でここから這い上がっての横綱は、だからすごい。

幕下までは「練習生」の格です。部屋に住み込みで多少の小遣いをもらうだけの生活。で、十両になると一気に月給100万円超。関取です。パリっとした着物を着て、タクシーで国技館にのりつけられる。