帝政ローマ皇帝クラウディウス。あんまり知ってるひとはいないでしょうね。えーと、例のカリグラの次の皇帝です。カリグラが殺されて、次に誰を皇帝にするかというとき、フッと浮かび上がった人。もう年で、おまけに歩行が不自由で顔が貧相で、どもりのアマチュア歴史家。民衆の人気もなかった。一説によると暗殺されないためにわざとアホのふりをしていたという話もある。
でも、皇帝になったらそれなりの皇帝で、ちゃんと遠征(ブリタニアだったかな)もして、それなりの成果を上げた。でも最後は悪い女房に毒キノコを食べさせられてあっけなく死去。
・・という人物を、どうも詩人らしいこの作者が執筆。資料はほとんどないようなので、ほとんどはフィクションです。でも、いかにも真実味のあるフィクション。みんなにアホあつかいされているし、本人もアホ面してるけど、けっして愚かではない男の叙述。
読みごたえもあり、久しぶりに面白い本を探したなーと喜んでいたのですが、あいにく変な洋書にとっかかっていたため、借り出し期限内では3分の1くらいしか読めなかった。残念。
また機会があったら借ります。いい本ですよ。