2013年12月アーカイブ

さて、2013年も暮れます。約束事なので、一応は振り返ってみますか。

Photoshop CS6を購入
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この1年、PC関係ではあまり変化がありませんでした。Windows7導入とSkyrimインストール時にシステムを大きく替えてしまったので、もうやることなし。また、ちょうど1年前にSSDも入れたので、スピードに関しても特に不満なし。

回転体のない高速ドライブSSD(ソリッドステートドライブ)、その後もいろいろ新製品が出ているようです。最近では東芝と絡んだCFDの製品が人気らしいですが、そんなに劇的に進化してはいません。どっちかというと質を少し落として低価格の方向へ進んでいます。要はSSDを使うか使わないか、ですね。スピードの桁が違います。SSDを使うことでPCは驚くほど変化します。

容量に関してもそりゃ予算があれば大きいほうがいいに決まってますが、128Gか256Gかなんてのも些細な問題と思います。メーカーやブランドもたいした差はなさそうです。実際に購入したPLEXTOR PX-128M5Sは当時としても少し型落ち気味のものでしたが、 たしか価格は9000円程度。かなり安く買えたクチでしょうね。(その後は逆にジリジリ値上がりして現在でも1万円近くしている)

SSDを使うと、快適です。静かで、超速い。ハードディスクとは雲泥の差。迷っている方には強くお薦めします。もし予算に余裕があれば512Gの大容量がいいでしょうね。512Gあれば使い方にまったく気を使わず、単純に「速いハードディスク」として利用できます。

というわけでハードは何もいじらなかった代わりに、大決心してPhotoshopを買いました。CS6 Extended。Extendedである必要性はゼロだったのですが、スクール教材仕様がこれだったので仕方ない。えーと、いくらでしたか。3万3000円程度かな。こんな高価なソフトを買ったのは本当に久しぶりで、小心者としては清水飛び下りです。

ほぼ1年近く使いましたが、とくに文句なし。SSDシステムのせいか思ったほど重くもないし、使い勝手も悪くはない。まだ全性能の1~2パーセントしか利用してないですね。これからも多少は覚えるでしょうが、それでも3~4パーセントくらいが関の山でしょう。OSが大変化しない限り、たぶん死ぬまで使うだろうと思います。それじゃアドビが儲からないか。なんかクラウドがどうとか、月会費がどうとか言ってるみたいですが。知るか。

虫歯を抜いた

たかが・・と言われそうですが、自分としては大事件。歯医者へいって虫歯を抜きました。

歯医者へまともに行ったのは生涯2回目。あっさり奥のボロボロ虫歯を抜かれて、他にも怪しいのがたくさんあるとか言われましたが、そこはウヤムヤと誤魔化して放免。これで当分は安心です。

先日、いい気になって甘いものを食べたら、抜いた歯の隣がちょっと痛みだした。狼狽しましたが、せっせと磨いたら治まりました。これからも時折痛むかもしれませんが、ま、なんとか誤魔化して過ごす予定です。歯科医院にはあんまり近づきたくないです。


囲碁対局ソフトを買った

igo0417.jpg「最強の囲碁 新・高速思考版」というのを買いました。1800円程度の廉価版ダウンロードですが、私にとっては十分すぎるほど強い。いい買い物をしました。

ただし最近はあまり使っていません。何回やってもコロコロ負けるので、ちょっと嫌気がさしてきた。ただ打ち手はけっこうまともだし変化があるので、末永く使えると思います(大昔のソフトは阿呆PCふうで序盤がひとつ覚え、いつも同じ手順なのですぐ飽きた)。


あまちゃん

4月からは朝ドラ「あまちゃん」を録画して見続けました。こんなに熱心にドラマを見たのは初めてです。クドカンのドラマはどうもテンション過剰というか、少し辟易する部分があったのですが、今回はいい具合に控えめにしてくれた。脇役がしっかり揃っていて、ギャグも楽しめる朝ドラでした。

ただ放映終了後の数日はいわゆる「あまロス」感覚だったのですが、1週間もすると記憶もおぼろ。なんであんなに熱心に見ていたのかなあ・・と不思議なものです。ものは日にうとし。とくに朝ドラが好きだったわけではないので、続編の「ごちそうさん」にはさして関心なし。とりあえず数回は見ましたが、なるほど、ごく普通の朝ドラだなあと納得してそれっきりです。


草津軽井沢とフィレンツェ

firenze.jpg子供がまだ一緒に付き合ってくれるので、今年も旅行。梅雨模様の草津から軽井沢をまわってきました。また9月には遅い夏休みで海外旅行。アリタリアでローマ経由のフィレンツです。狭いエコノミー座席の長時間を辛抱できるかどうか心配でしたが、乗ってしまえばなんとかなるものです。

フィレンツェはけっこう良かったんですが、ちょっと人が多すぎましたね。中心観光地は観光客でごったがえしているし(当然です)、とにかく数の多いカテドラルは大きすぎて中が広いし名画は多すぎるしで、頭の中がゴチャゴチャになる。

ただ、どうでもこうでもイタリアは食べ物が美味しいのが嬉しいです。しかも物価はちょっと安い。そうそう、フィレンツェの中心部はアフリカ系のガラクタ売りがやたら多くて通行が不便なのだけがいけませんね。うかつに歩いてると地面に拡げられた絵を踏みそうになる。これを踏みつけると「汚れたから買え!」と強要されるという噂もあります。真偽は知りません。

近くのシエナまでバスで足を伸ばしました。駅のチケット売り場がなかなか判明しなくてウロウロしました。バス乗り場も様子がわからなくて少し心配。そういえばずーっと以前にローマからアッシジへ早朝バスで行ったときも、行き先が正しいかどうかでかなり心配したことを思いだしました。運転手に聞いてもはっきりしないんです。

シエナはこじんまりした町ですが、広場ではちょうどクラシックカーのデモンストレーションをやっていました。広場につながる狭い石畳の道を轟音たてて次から次へと高価そうなクルマが通過。チョイ悪オヤジふうのドライバーと派手な女が助手席というパターンが多かったです。


オニのかくらん、不思議な発熱

11月はヘンテコリンな風邪をひきました。たぶん風邪だと思うんですが、これまでのパターンと違って喉も痛まず、咳も出ない。鼻水も出ない。ただひたすら熱が出る。子供みたいに熱が上がって39度。

39度の熱だと体がふらふらします。食い物が美味しくない。判断力が鈍る。なにもできないで、ひたすら寝ていました。通常の風邪とは症状が違う気がするのですが、では何だったかというとわからない。その後、なにか別の病気が発症ということもなかったし、いまでも謎です。

下部内視鏡

歳をとると、いろいろ旧悪がバレてきますね。体にいいことしてないしなあ。で、検診でひっかかって、ついに下部内視鏡というのを体験しました。ようするに大腸をカラッポにして、そこに内視鏡をつっこむ。便利な時代になったんですが、この「カラッポにする」というのが、けっこう手間がかかる。

muben.jpgタテマエでは2日前から食事に気をつけなければならない。そのへんは適当にサボりましたが、でもさすがに前日だけは消化のよい食事にして(ネギとか海草とか繊維の多いものは禁止) 、主食もお粥とかウドンとか。要するに子供の離乳食です。もちろん飲酒も控える。

ここまでやる必要あるの?という気もしますが、でもここをサボっていると当日が辛い。腸内を洗うため、けっして美味しくはないポカリスエットまがいを延々と2リットル飲むんですが、この時間がなかば拷問です。少し飲む。ボーッと待つ。また少し飲む。あわててトイレに駆け込む。また飲む。ボーッとする。またトイレ。

早め腸内がきれいになると、早めに施術してもらえます。なかなかきれいにならないと、しっかり飲みきらなければならないんで、時間もかかる。なるべく隣の連中と目をあわせないように、みんな静かに、ひたすら飲んで待つ。知りませんが拘置所とか同じ拷問を受けている罪人溜まりみたいなもんでしょうね。

内視鏡そのものは実に簡単です。麻酔をきかせれば、ほとんど意識なし。ただしポリープ切除したとかで、終わってから何日かはまた食事節制と飲酒禁止。まるで病人みたいなもんです。ただし医師から見ると、痛くなくたって切除したんだから立派な手術です。「当然でしょ」ということになる。文句をいうほうがおかしい。実際には3日目から少しずつ酒を嘗めました。怖いので少しずつです。良い子は真似をしないように。

ギックリ腰

で、今年は疫病神の当たり年だったらしく、暮れにはギックリ腰。ぺったり座り込んで新聞紙の束に紐をかけていたら、姿勢が無理だったんでしょうね、なんか腰が痛くなってきた。危険かなと察して立ち上がろうとしたら、立てない。あらら、やっちゃった。1カ月前くらいからなんとなくの予兆はあったのに、用心が足りなかったですね。

その日はもう必死です。トイレまで行くのにあぶら汗たらして10分はかかる。ベッドに横になるのにも10分かかる。体の各部と慎重に対話しながらでないと、動けません。ほんの少しでもうかつに筋肉を動かすとギクッと来る。

暗澹たる気持ちでしたが、翌朝になったら少し緩和したので、亀のようにノロノロ歩いて整形外科へ行きました。家内が心配して付き添ってくれましたが、なんか夫婦の老後を暗示しているようです。どっちがどっちを面倒みるにしても、こうやってノロノロと歩き続けなければならない。

で、結果的には、ま、軽いほうだったみたいです。特に骨がつぷれているとかではなかった。強いていえば、暮れも押し迫って医院が混み、待ち時間がえらく長かったのが辛かったですね。時節柄、大量の婆さん連中が待合室に詰めかけていました。ほとんどは薬待ち、または「電気を当てる」ために来てるんだと思います。

結局、レントゲンやら診察やらで計5時間。飲み薬を2種と貼り薬をもらって、ついでみたいな感じで「電気」の処置も受けてからのろのろ帰りました。

要するに運動不足が最大の原因でしょうね。ちょっと反省しています。ちょっと、です。

muryouday.jpg東京の公立博物館や美術館は、65歳以上を対象に割引などいろいろ優遇措置を設けています。シルバーデーなんていう無料日もあって魅力なんですが、あいにく月に1日だけ。ケチ。狙って行こうかと計画はしたものの、都合がつかなかった。都合といっても寒かったり雨だったり気がのらなかったり・・という程度の不都合。

活用しないといけませんね。亭主元気で留守がいい。なるべく家をあけるようにしないと。

来年は(来年も)穏やかな1年になりますように。


garasunohanma.jpg★★★ 角川書店

貴志祐介はこれで何冊目かな。みんな面白いです。

今回は密室殺人もの。ビル最上階にある社長室で死体がみつかる。窓は完全防弾ガラス。直通エレベータは暗証番号を知らないと動かない。階段からフロアへのドアは鍵がかかっている。もちろん防犯ビデオは稼働しているし、社長室への通路脇には秘書が控えている。

怪しげな人物はいっぱいいるのに、肝心の凶器は発見できない。殺した方法もわからない。美人弁護士と怪しい防犯ショップ店長のコンビが推理を重ねては失敗し、失敗し、ついに・・・。

トリックはかなりよく考えられています。またこの作家の特徴ですが、細かい部分がなんとも具体的。細かすぎるくらいに詳細。「え? それは無理だろ」というところが非常に少ない。

探偵役の防犯コンサルタント榎本というキャラもいいですね。ちょっとした悪党。頭がキレて冷静で、美人にはちょっと弱い。住居侵入も辞さないし、機会があれば金品をちょろまかす

たぶん再読はしないでしょうが、通読、楽しめる本でした。

★★ 講談社

himiko.jpg帚木蓬生って、何か読んだことがあるかどうか。ないような気もする。

で、「日御子」。例の邪馬台国のヒミコです。ただいきなりヒミコが主人公になるのではなくて、はるか前から話がつながる。北九州の小さな国で代々通訳(使譯)をつとめる一族がストーリーテラーで、まずは奴国。丸木舟のような小舟の使節団に随行、漢へ渡って光武帝から金印をもらいます。

その孫(だったかな)の代になると舟のサイズも少し大きくなって三国時代の魏へ。帰路は魏の使節団も同行で、これが後の魏志倭人伝になる。そのまた孫(たぶん)もまた使節団とともに大陸へ・・・というようなお話。親から子へ、祖母から孫への語り伝えです。

その間に北九州もだんだん統合され、ヒミコの治世で邪馬台国が力をつけます。しかしヒミコが没するとその南の国が力を蓄え、彼らの目は海を渡った東へ向いて、いつかは西日本一帯の統合も示唆されます。

スケールも大きいし「使譯の一族」という舞台回しもなかなかいいんですが、基本的に登場人物がみんな誠実で善意の人ばっかり。その甘さがちょっとものたりません。雰囲気は違うものの、ローズマリー・サトクリフの歴史ものに近いような気もします。要するにジュブナイルの雰囲気。

peninsula_q.jpg★★ 朝日新聞社

分厚い一冊です。小泉総理の北朝鮮訪問から筆を起こし、ウラン濃縮計画やら核危機などなど、六カ国協議の進展やぶりや進展しなさぶりを克明に描いたものです。「描いた」というより、とにかく要人たちの膨大なコメント取材集ですね。

もちろん取材といっても対象になっているのは主に日中韓の外交官たちです。こうした連中とかなり親しいんでしょうね。よくまあという細かい部分を調べ上げている。

血湧き肉踊るドラマチックなストーリーを期待しちゃいけません。とにかく外交官や政府要人たちがどうたらこうたら、内部抗争したり足を引っ張ったり、会議では席の並び順でもめたり、声明文の一言一句に神経を尖らせたり、妥協したり。現実の「外交」って、たぶんこうしたことの連続なんでしょうね、きっと。

なるほどねぇ・・・という点では面白い本でした。ただしひたすら細部事実の羅列なので、読み通すとぐったり疲れます。

細かなエピソードですが、平壌訪問を決定するまで、小泉純一郎は徹底的に秘密ガードした。政府内でも外務官僚でも、事情を知っていたのはほんの一握り。米国に対してさえ、ギリギリまで知らせなかった。直前の調整で、だれか大物政治家を北朝鮮に派遣しましょうと提案された際にも拒否したそうです。「政治家を行かせると必ず妥協をはかろうとする(それが政治家の天性)。おまけに秘密を保てず必ず事前に誰かに話す。こんな仕事に政治家を使っちゃいかん」

そうそう。なんか当時から拉致問題の当事者だったみたいに自慢しているアベくんですが、実は訪朝発表の前日になってようやく知らせてもらった。さすがにアベに黙ってるわけにもいかないしなあ、前日ならなんとか顔も立つだろ・・という感じ。当時は官房副長官だったみたいですが。

つい笑ってしまいました。

下手の横好き(ただし観戦のみ)とでもいうか、けっこうテレビやネット中継を見ていた将棋ですが、このところ急に関心が薄れた気がします。なんか気がのらない。

どうも先日の竜王戦、渡辺が10年目にして失冠(10連覇できなかった)からのような気がします。渡辺が竜王であろうがなかろうが、さして違いはないはずなのに、なんか詰まらなくなった。不思議ですね。

関心が薄れたといえば、夏過ぎまでかなり熱心に見ていた「あまちゃん」。最近もときおり能年玲奈をテレビで見ますが、なんでこの子を応援してたんだろ?という感覚。どうしてあんなに魅力的に見えたんでしょうかね。そもそもあの朝ドラがなんでそんなに面白かったんだろ。果てしない大昔のような気がします。

そうそう。将棋では23日、里見香奈二段が奨励会の三段に上がりました。いままでの女性最高位は初段くらいじゃなかったかな。したがって二段でもすごかったんですが、ついに三段リーグ入りです。

三段リーグは鬼の棲み家とか言われる集団で、プロ入り一歩手前の天才集団が血相かえて将棋に打ち込んでいる。ただし年齢制限があり、それまでに四段(つまりプロ)になれない会員は退会させられます。子供の頃から将棋だけしてきた純粋培養の青年が、リミットの26歳までに勝ち抜けできないと「オマエは辞めろ」と宣告される。まったく新しい人生を再設計しないといけない。辛いです。

里見香奈が26歳までにプロになれるかどうか。まったくわかりません。でも生き残ってほしいですね。もし成功すれば日本初の女性棋士誕生です。

今度はこっちのほうを応援しようかな。ただ、奨励会の対戦は公開されないからなあ。もしネットで中継でもあればかぶりつきで見るんですけど。

sengoku_buki.jpg★★ 原書房

米国の(たぶん)若手の研究者による戦国武器変遷史です。時代的にはだいたい鎌倉末期から南北朝、室町、江戸初期まで。図解が非常に多く、ところどころオリジナルの武装イラストも挿入されていて、それなりに面白い本となっています。

こうして長いスパンで俯瞰した武器・防具・戦術史ってのは寡聞にして知りません。その意味では価値がありますね。ただしこの著者がどれだけ広く深く戦国時代を研究したのか、ちょっと「?」な感も残りました。あきらかな「?」は少ないんですが、どうも数少ない特定の資料だけにずいぶん拘ってしまった印象がある。

若い学者が一応は研究して、なるほど!と断定・発表。もちろん聞くべき部分もあるけど、なんか思い込み先走りの感じがめだつ。せっかくの豊富な図版も、本文記述とは無関係なものが多いです。たまたま手に入れた図版を(もったいないから)むやみに掲載したかのような雰囲気。

英語で書いた本を自身で翻訳したようですね。そのためか、こなれていない日本語です。できの悪い史学生が書いた卒論みたいな感じですね。

文句はともかく、通読してわかったこと。要するに鉄砲によって戦術が変わったというより、実は槍兵の集団戦法が誕生したことのほうが重大だった。それまでバラバラで勝手に戦っていたのが、規律ある槍部隊の誕生で一変した。馬に乗った武将の個の強さが通用しなくなった。

戦法が変化するということの背景には、統率する戦国大名の作った政治システムや収税システム、兵団編成などのソフトウェア革命があった。うん、なるほど。この点は十分に納得です。

ついでに、サムライの刀についてもクソミソにけなしています。「刀こそ武士の魂」なんてのは、平和な徳川期になってアイデンティティを失った武士階級が必死になって言い出したこと。刀が戦闘で役に立たなかったことは、いろんな軍忠状を調べてみるとわかる。将兵が負った傷のほとんどは矢傷でした。その後は槍傷。そして時代が下がると銃創。ま、そうでしょうね。

いろいろ不満は残るものの、けっこう楽しめる本でした。ところで「胴丸」と「腹巻」、どっちがどうだったっけ。著者によると、この両者は時代によった混同されたり取り違えられたりしてるんだそうです。読んだばっかりなのに、もう違いがわからない。

ちょっとネットを彷徨してたら、三菱が個人向けディスプレイから撤退という記事を発見しました。

rdt232-201312.jpgあらららら。非常に残念。ずーっとモニタは三菱なのに。今はRDT232WXという23インチ液晶(3万1000円弱)ですが、その前はもちろんCRTでRDF193H。19インチで4万3000円。2002年だったかな。

そのまた前は17インチだったはずで、あれ、これも三菱でした。RD17GX2。三菱を3代続けて使っているのか。古いメモを見るとこっちは7万5000円だったらしいです。高かったんだなあ。

そのまたまた前はセットで購入した 富士通の安物CRTでした。たぶん14インチとか15インチでしょう、きっと。

時系列に並べてみると
富士通14インチCRT → 三菱17インチCRT(1997) → 三菱19インチCRT(2002)  →  三菱23インチ液晶(2011) →

三菱のモニター、手頃なんですよね。ナナオとかNECとかにも関心はあったけど、ちょっと高すぎて手が出ない。といって韓国やなんかの安いのはちょっと・・・と迷い始めると、結局は三菱か飯山になる。飯山も会社で使ったことあり、悪くはない印象でしたが、でも結局はちょっと高級そうなイメージの三菱に決定。

使っていて不満はなかったです。特に三菱のCRTはけっこう好きだった。CRT撤退のときもガックリした記憶があります。

さて、今のRDT232WXを買ったのは3年近く前。これからいつまで使えるかなあ。ドットピッチの関係でもう少し大きなフォントサイズが欲しい気はあるんですが、設置サイズ的には23インチがほぼ限度です。24インチくらいまでは大丈夫かな。うーん、次に買うディスプレイは悩ましいですね。

 ★★★ 文藝春秋

jinrui20mannen.jpgNHKでも放映されたBBC科学ドキュメンタリーを本にしたもののようです。

20万年前ほどにアフリカの大地溝帯(たぶん)で誕生した現世人類。6万年ほど前にアフリカを出て、そこから小さなバンドが世界中に拡散した。いわゆる「アフリカ単一起源説」ですが、いまのところこの説が主流のようです。

で、そこからどうやってどこへ拡散したのた。面白かったのはスエズ地峡ではなく紅海の南端あたりを通過した連中のほうが成功したという説。北方ルートは沙漠地帯が障壁になっていた可能性がある。しかし紅海南端ルートだとアラビア半島の海沿いの緑地伝いに動けたかもしれない。

へえー、すると当時はアラビア半島と繋がってたんでしょうか。原始的ながら舟を使ったという説もあるようですが、はたして足を濡らさずに渡れたのかどうか。

もうひとつ意外だったのは、アラスカから北米への南下ルート。従来の定説では中央部の巨大な氷河と氷河の間の回廊を伝って南下という感じで、すっかり信用してましたが、実は太平洋沿いという説もあるんだそうです。海沿いは氷河の撤退が早かったというんですね。ワカメや貝を採ったりアザラシ殺したりしながらブラブラと拡散した。

また、いまの主流はもちろん「アフリカ単一起源説」ですが、実は「多地域進化説」もまだまだ根強い。またアフリカを出たのが1回だったのか、それとも何回もチャンスがあったのか。そのへんもまだ決定的ではない。世界中にはいろんな学者がいます。

そうそう、もうひとつ。狩猟から農耕への変化は必ずしも従来説が正しいとは限らない。従来説とは、貧しい狩猟民族が農耕を発見してよろこんで定住し、発展して小社会ができたという考え方。

まったく反対に、狩猟文化にもある程度の社会(や信仰)があり、なにか必要性に迫られて農耕が発展したかもしれないというんですね。農耕ってのが、それほどたいしたもんじゃないということです。狩猟生活も悪くはなかった。

実際、農業が始まると栄養状態は悪くなり、病気は増え、いろいろ不便なことが多くなったそうです。でも一応安定してたんで人口は一気に増えた。で、仕方ないから農耕を続ける羽目になった。なんかジャレド・ダイアモンドも同じような趣旨のこと書いてなかったっけ。

アリス・ロバーツってのは、いわゆるサイエンス・コミュニケーターというんでしょうか。あまり専門的ではなく、かなりかみ砕いた展開の本でした。まったく関係ないけどけっこう若くて美人です。いかにもBBCが喜びそうな人選。

aonohonoo.jpg★★★ 角川書店

貴志祐介は3冊目。「新世界より」「悪の教典」のどちらも面白く読めたので、たぶんこれも大丈夫だろうと借り出し。

はい。大丈夫でした。「新世界より」がファンタジーSF、「悪の教典」がバイオレンス・サスペンスとすれば、「青の炎」は学園ミステリー・・・とも少し違うか。いわゆる完全犯罪もので、主人公はラスコリニコフ的高校生です。

この作者、そんなに若くはないようですが、けっこう高校生あたりを描くのがうまいですね。雰囲気がある。現実の高校生とは違うかもしれませんが「いかにも」という感じで描いてくれる。それっぽければ十分。

ちょっと悲しいストーリーです。ま、完全犯罪もののオキマリで、最後はナニになってしまいますが。

いきなり話は飛びますが、映画「太陽がいっぱい」ではアラン・ドロンがいい気分で太陽を浴びていると刑事が迫ります。でもパトリシア・ハイスミスの原作では逮捕なんかされません。それどころかその後のトム・リプリーを描いてシリーズものにまでなっています。才覚のあるワルはしっかり生き延びる。

映画版も実際には2通パターンで作成して、さんざん議論の末、ひんしゅくをかわない「悪は滅びる穏当パターン」が採用されたらしいです。


chugoku_shinnoelite.jpg★★★ 新潮社

著者は元サンケイ新聞記者。北京の大学で勉強したとかで、中国語は達者らしいです。

中国でサンケイ記者といったら蛇蝎のように嫌われそうですが、この人は典型的な現場主義というか、とにかく取材対象に食らいつく。軍や党の要人たちにうまく接近して、いろいろ情報を得ている。もちろん何十回となく飯を喰ったり酒を飲んだり。会うときは必ず贈り物を欠かさない。そんなタイプ、確かにいるだろうなあという記者です。

なんかスパイ小説みたいです。変装をする。携帯をいくつも使い分ける。クルマを乗り継ぐ。とにかく周囲は密告者や手先だらけと覚悟する。自宅のベッドにも盗聴器がしかけられているのは当然。ちょっと危ない現場では、官憲にカメラの画像を消される前に素早くSDカードをダミーと差し替える。連行されたり恫喝されるなんてのは日常茶飯。

中国にいる多くの日本人記者や企業人、外交官たちが、諜報分野ではいかに素人まるだしで騙されやすいか。中国は海千山千の鉄火場。そもそも日本人には騙しあいとか交渉とかのセンスが欠けているのかもしれません。他社のナイーブな記者に対しての苛立ちもけっこう書かれています。

要人と会う場合は、すぐに取材しようとはしません。とにかく自慢話を聞いてやったり日本の考えを説明してやったりカラオケやって仲良くなる。最初は他人行儀な「野口先生」だったのが、そのうち「オマエ」になる。こうなればチャンスです。もちろん要人だって、簡単にうかつなことは話しませんが、あいまいながらけっこう本音情報を吐露してくれる。

ということで、真の権力構造がわかりにくい中国の、本当の仕組みや人的な絡みをいろいろ知ることのできる面白い一冊でした。。

現代中国を理解する手引きとしては、スーザン・L・シャークの「中国 危うい超大国」が既読の中では一番と思いますが、それに次ぐかもしれません。そうそう、小説ではあるものの、ノーベル賞作家 莫言の一連の物語も非常にわかりやすいです。

この三つ、要するに概観として評論家的に解説するか、そのパーツである官僚や軍人たちについての体験事実を書くか、あるいはもっと下層の農民・村レベルの感覚で著述するか。その違いでしかないですね。

たぶん有能かつ臭そうなこの記者(おそらくブンヤ仲間では異端者)、その後はサンケイを辞職して政治家を目指してるみたいです。維新だったかな。

中国13億人、腐敗や理不尽は多いものの、これはある程度歴史的な「文化」です。不合理だからといってトップにいる官僚や軍人が単なるアホなわけはありません。超有能。日本についても深く調べ、合法不合法に関係なくあらゆる手段で情報を得、真剣に将来の戦略を練っている。けっして軽んじちゃいけないですね。

★★ 作品社

kurodakanbei.jpg新しい本のようです。来年の大河ドラマを意識した出版なのかな。

中身は官兵衛を扱った中編・短編を集めたもの。作者は菊池寛、鷲尾雨工、坂口安吾、海音寺潮五郎、武者小路実篤、池波正太郎。他にもいたかもしれません。

鷲尾雨工は知りませんでしたが、戦後すぐまで活躍した人で直木賞作家みたいです。この人の黒田官兵衛がいちばんボリュームあって、ただし要するに講談本。昔は講談本ってのがあったんです。猿飛佐助とか後藤又兵衛とか、人気ありそうな英雄豪傑を扱った俗本。半分落語ですね。子供にも読みやすいので、小学生のころはせっせと貸本屋から借り出して読んでました。

海音寺潮五郎のは官兵衛(如水)が国内の反抗勢力である城井鎮房を謀殺した事件。ただし、内容は史実とは別でかなり面白おかしく書かれている。だいたい海音寺さんってのは、かなり嘘八百を平気で書いた。もっともらしいけど、あの人の小説を史実と思ってはいけないらしいです。

中では坂口安吾の「二流の人」がやはりいちばん楽しかったですね。官兵衛をしょせんは二流の英雄と断じるもので、半分評論みたいな感じです。とにかく好き勝手に評価して、縦横無尽に書いている。その断定する文章に勢いがある。不思議な魅力です。

BSで8年前の映画をやってました。

てっきり池澤夏樹の「静かな大地」が原作かと思ったら、違うんですね。たぶんいろんな本を参考にしたオリジナル脚本。船山馨の「お登勢」というのもかなり近いみたいですが、あいにく読んだことなし。図書館で探してみようかな。

映画そのものは、なんというか。吉永小百合サマはあいかわらず小百合サマで、それは良かったし、トヨエツもいかにもトヨエツでまずまずだったし、渡辺ケンさんも、無駄に存在感あったけど、ま、それなり。あいかわらず過剰ですが香川照之も立派な悪役でした。

おしなべてキャストはみんな悪くなかったと思います。果てし無くうねる大地や雪の映像もきれいでした。ただ、肝心カナメの脚本があいにくで・・・。最後のほうなんか、学芸会みたいで見ていて恥ずかしい。惜しいなあ。

重箱のスミみたいですが、たった5年で何十頭もの馬を育てて順調経営ができるものなんでしょうか。いくらなんでも、ちょっと速成すぎるような。

keimanoryoatari.jpg★★ NHK出版
 
先崎学はもちろん将棋の棋士。ただしこれはNHK囲碁講座のテキストに連載されたものらしいです。

昔はけっこう強い人だったんだけどなあ。才気がキラキラしていた。羽生のライバルといってもいいくらいでしたが、才気にエネルギー使い果たしてすっかり差がついてしまった。

昔のエッセイ本でしたか、羽生と自分の写真が掲載されて「左は天才、右は天才」とキャプションつけられて、さすがに凹んだ。実力の世界だけに、気持ちは察せられます。その夜は泣いたんだったかな。

ただし文才ではたぶん将棋界No.1です。河口俊彦さんも文章が達者でしたが、やはり先崎には一歩譲ります。で、これは将棋の先崎が碁について書き綴ったエッセイ。他業界のことなので力が抜けていて、すんなり読めます。

文中でボヤいてますが、「碁の棋譜は追っかけにくい」という意見には大賛成。ゴチャゴチャした広い盤面で「67」とか「98」とかいう石を探すのは大変なんです。棋力のある人なら、次は当然このあたりだろうという予測がつくんでしょうが、素人が番号を探してると目がチラチラしてくる。もっと探しやすい記載方法はないもんですかね。
 
珍しくテレビドラマ。2夜続けてテレ朝の「オリンピックの身代金」を見ました。うーん、期待通りというか、期待外れというか、なんとも難しいです。

少なくとも出演者は超豪華でしたね。有名どころをほんのチョイ役で惜しげもなく使う。ただし、豪華だから見応えがあるかどうかというと、少し疑問ではある。とはいえ下手な俳優だったら、もっと酷いか。

ま、あえて文句いうほどではないんですが、脚本をちょっと過剰ウエットに作りすぎたみたいで、捜査一課のバリバリ刑事があんなに犯人に同情しちゃいけません。もちろん犯人には言い分があるんでしょうが、でも刑事が共感を表に出したらオシマイ。まして人に話すなんて論外。

もちろん他に刑事はいないのかというくらい竹野内豊が大活躍です。ほとんどスーパーマン。なんでもかんでも竹野内がやっちゃう。最近のドラマの困った傾向ですね。

で、逃げようとした笹野高史のほうはあっさり射殺(拳銃でリアウインド越しに命中。神業)。そもそも何で射殺したんでしょう。殺してしまったら身代金取引が破約になってしまう。犯人が2人揃ってる場面でなら一気に制圧という決断もできると思うんですが。はて。

matuken_olympic.jpgで、肝心の場面では主犯の松山ケンイチを撃つのを何故かためらう。他の刑事連中も周囲を取り巻いてるだけで(アホか)、マツケンの演技をたっぷり見せるためか、犯人がぶっちゃべりながら悠々とダイナマイトを出し、ライターで火をつけるのを(ずいぶん時間がかかったなあ)ボーッと見てる。ちょっとやりすぎでしょう。

たしか奥田英朗の原作のほうでは、即座に射殺だった記憶があります。ま、当然の判断でしょう。すぐそばに大観衆がいるスタジアムの外廊下です。もし爆発したら大惨事。やはり問答無用、犬のように射殺してメデタシメデタシ。でもその結果として、視聴者側になんか遣り切れない思いを残させる・・とか。ちょっと高等すぎるか。

変というなら、処理済とはいえ爆弾抱えてわざわざ観客席を走るシーンはもっと変ですけどね。

時代をあらわす小道具、大道具はよく用意したと思います。大変だっただろうなあ。でも、それでも時代を知ってる人間からすると、ちょっと違和感が残る。こういう時代物のドラマを作るのは難しいです。幕末ものや明治ものなんか、タイムワープしてきた時代人が見たら怒るだろうな、きっと。

とかなんとか難点は多々ありますが、そこそこ面白かったです。

笹野高史は好演。この人、こういう役柄だとハマリ過ぎ。黒木メイサはそもそも出す必要がなかったけど、少なくともグチャグチャしゃべらせないのが良かった。これが「だっておかしいわ!」とか何か言い出したらかなり興ざめになるところでした。

なまじキッチリした原作があると、あんまり逸脱できないので脚本もたいへんです。原作がないと力のない脚本家は苦労するし、原作があってもやはり苦労する。どっちにしても、いい脚本はめったに作れません。


tabihe.jpg★★★ 文春文庫

廉価購入本、その2。初読です。

いいですね。大学を出たけど、何かを求め続けて、でも得られない青年。自由にあこがれて放浪している。いろいろやったあげく日本を脱出しようと決めて、せっせと金を稼ぐ。稼いだ金を持って(もちろん定番のソ連経由で)旅立つ。念願の自由を得る。でもだからといって完全に幸福になれるわけではありません

少し時代は違いますが、わかります。とにかく日本を出たかった。でも旅費がない。貧乏ニッポンの青年にとって渡航費用は高額だったんです。親に言えば出してもらえるような時代じゃありません。フルブライトに受かれば米国に行ける。サンケイスカラシップなんてのもあった。でも、どっちも成績が超優良でないと無理。勉強してない学生には不可能な話です。友達とグジグジ言いながら、ひたすら喫茶店で時間をつぶしていました。懐かしい青春時代なんていうもんじゃありません。無意味で自堕落で恥ずかしいような日々です。

現実の野田知佑青年は新聞販売店でアルバイトをし、実入りのいい英字新聞の勧誘で稼ぐ。精神的には辛いけど、勧誘はいいお金になった。そうやって現実的な一歩を踏み出した。

フィンランド、ギリシャ、マケドニア、フランス・・このへんの放浪談は楽しいです。精神的にはかなり辛そうだけど、でも逞しい。沢木耕太郎ほどスカシてないで、けっこうウジウジ悩んでいます。で、結局は日本に舞い戻る。舞い戻って、実家の近くに帰って一応は真面目に英語教師なんかもする。東京に戻ってカメラ雑誌の社員になる。つい、結婚もしてしまう。でもネクタイ締めたサラリーマン生活が堪えられない。大酒を飲むようになる。カヌーで遊ぶ楽しさを発見する。そして、フリーライター。

こうして、野田知佑という人間ができあがった。

読後感は非常に良し。また読みたいと思える一冊でした。

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