テレビを見る楽しみ

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午後のテレビ。よく見ていたのはTBSの「ひるおび」。最近はテレ朝の「スクランブル」。「ひるおび」は元お笑いの司会がワンパターン饒舌でうるさい。テレ朝は進行の自社アナが肩肘はって力が入って、悪くはないんだけど少し疲れる。

で、午後になると名古屋CBCの「ゴゴスマ」。比較的抵抗のない進行だけど、ずーっとテレビに貼りついてもいられないしね。で、最近はまさかのミヤネ屋も。なんで日テレでミヤネが統一教会ネタをやるんだか。世の中がわからないです。

で、何を言いたいかというと、コメンテーターたちの話術です。アベの時代になってからこのかた、リベラル色をしっかり出してたら商売あがったり。かといって露骨に自民寄りも無理でひんしゅくを買う()。今日、どこかのテレビ(タケシの番組かな)でパックンと大竹まことが張り合っているのをみて感じました。

おしゃべりに技術が必要になってきて、かなり高度でないとバレバレになります。またあんまり無理スジが見えても共感を得られない。で、世間的にはかなり嫌われているようですが、元時事通信の田崎史郎()という爺さんがけっこう楽しみです。

たとえば岸田(昔ならアベです)が何か困ったことをする。あるいは、しない。ズラリと雁首そろえたコメンテータたちは次々と軽く非難したりケチをつけたりします。ま、当然ですね。

そういう状況でスシロー爺さんが何を言うか。まず絶対に岸田なりアベを直接擁護なんてしません。はい。確かにいけない。困ったことです。反省しなきゃいけません。ただ・・・。

この「ただ・・・」からが勝負。たとえば高齢の祖父が病気だとか(冗談です)、娘さんが塾通いで必死だとか(冗談です)、ま、なんかを言います。「だから堪忍してあげてください」とは言いません。ぼんやり「・・・・なんですよね・・」と言いっぱなし。

余韻が残るんですね。うん、そうなんだろうな。岸田(アベ)もいろいろ大変なんだなあ・・・。と心のどこかに残響がある。そうすると「1時間くらい難詰してやろう」と怒り狂っていたのが「ちょっと注意しないとな」くらいにレベルダウン。

論理をチョロッとシフトさせてズラす。テーマをぼかす。一種の名人芸です。そう思っています。だから田崎氏が食えない顔でしゃべりだすと「おっ!」と期待してしまう()。今日はどんな曲芸を見せてくれるのか。その点、同じ長テーブルに並んでいる国際弁護士なんか、まだまだ未熟ですね。若い。何をソンタクしているのかかなり露骨に透けてしまう。なんの道に限らず、名人上手の道はけわしいです。

 

思い出した。1年ほど前、フジテレビに変なのが登場しましたね。論説委員クラスだったかな。テレビ人間とは思えないほど明確かつハッキリとした、コテコテ保守擁護。ネット記事によると、なんか非真実(ウソともいう)を声高に主張しすぎたらしく、すぐに出番がなくなりました。面白い人でした。

しょっちゅう議員会館の食堂でだれかと鮨を食ってるという評判。ついたあだ名が「田崎スシロー」。政治記者としてはかなりのほめ言葉でしょう。

ただ田崎氏の名人芸も、最近は鈍りが見え始めているような感もあり。冴えのないことが多々あります。残念。キシダでいいのかどうか、今後のたどるべき道がボケかけてるのかな。