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文藝春秋 ★★
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大昔の「生物と無生物のあいだ」の続編のような形です。ただしあまり力は入っていなくて、サラサラと軽く書いたもの。どこかに連載していたのかな。

ま、要するにもう一度ニューヨークにいく。今度は経済的な余裕もあるし、行ってきてもいいよと正式に大学が派遣してくれた大名旅行の留学です。で、昔と同じロックフェラー大学の研究室。

えーと、何が書かれていたっけ・・・と考えてみたけどあまり思い出せません。ニューヨークの景色と日常をさーっと描いたスケッチですね。昆虫採集の話もあったかな。虫網もって、虫の少ない公園をうろうろしていると怖そうなオバサンに叱られる。まあ、可哀相なチョウチョを捕まえようというのね、警察に通報しなくっちゃ。

そうそう。フェルメールのお話もありました。福岡さん、かなり入れ込んでるんですね。


光文社 ★★
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しばらく放置していた「神様からひと言」も、だらだらページをめくっているうちに読了。

かなり初期の本なのかな。ちょっと短気な青年が「お客様相談室」に配属される話です。名称は立派だけど、ま、要するにクレーム処理係。「いやなら辞表を出せ」という部署です。ここに詰めていると胃が痛くなり、そのうち心が折れる。

この作者、かなりサラリーマン経験があるようです。いかにも「いるいる」という課長だったり、係長だったり、若社長だったり。完全な悪人はいないけど、根性の悪い奴はいる。もっと多いのはいいかげんな奴、卑怯な奴。もちろん本当に信頼できる奴なんていない。

そうした吹き溜まりの相談室で我慢の日々。ちょっと救いがないんですが、ちゃーんと最後はカタルシス。印籠もった黄門様が登場します。やれやれ。


双葉社 ★★★
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荻原浩はたいてい面白く読めるので、安心してとりかかり。うん、想定通りです。

えーと、設定はかなり陳腐です。平成の御世のグータラ青年(趣味はサーフィン)がなぜか時空を越え、太平洋戦争末期、海軍航空隊の練習生と入れ替わってしまう

海軍航空隊ったって、予科練の地上教習を終えたばかりの若者です。身分としては下士官のすぐ下に位置する練習生なんだけど操縦はまったく下手。叩き上げの下士官たちからは(すぐ自分たちを追い越すため)目の敵で毎晩々々制裁をくらっている。えーと、正式には「海軍精神注入棒」だったかな。通称バッター。

という設定はともかく、この平成の世に筋金入りの軍国少年がどう生きたらいいのか。はたして「便利で平和で幸せだなあ・・」と感じてくれるのか。あるいは無気力に暮らしていた平成の青年は昭和19年、戦争末期の航空隊の過酷な内務班(海軍だから教班かな)でどうやっていけるのか。ちなみに飛ばせる飛行機もなくなって、彼らは回天要員となります。特攻魚雷ですね。

こんなふうなストーリーになるんだろうな・・という想像を裏切らない展開ですが、それにしては意外に良い。面白い本でした。あっ、終盤はまるで浅田次郎みたいに泣かせが入ります。荻原浩も悪達者になった。


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