「折り返し点 1997~2008」宮崎駿

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★★ 岩波書店
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宮崎駿のアニメ論、文化論などなど。あちこちに書いた詩のようなものとか、インタビューとか、対談とか、講演とか。多少のイラストやスケッチもあります。

この本の内容を説明するのは野暮ですね。簡単に説明できるものでないし。ま、ひとつ理解できたのは「子供には子供らしく笑ってほしい。子供らしく育つことできる時期は短い」という強いメッセージでしょうか。

要するに子供のためを思って手をかけすぎるな。先回りするな。何回も繰り返し書かれていますが、整備されていない(直線のない)公園というかスペースを作ると、子供たちは興奮して騒ぎ回る。自分たちで遊びを発見して遊ぶ。それが貴重なんだ。小学校の間くらい、勉強なんかさせないで、野性児のように遊ばせたほうがいい。

そうそう。埼玉か山梨のどっかの小山の名前が「広原」だったかな。つまり今は山だけど、昔は原っぱだったんだろう。現代の我々はつい「こんな杉とかカラマツばっかり植えて」と先人に文句たれるけど、それだって治水に実は役に立っている。またそもそもの最初から木があって、それを無残に伐採したわけでも、たぶんない。

自然は勝手に木を枯らしたり、草原を作ったり、営々と変化している。人間が偉そうに評論してちゃいけない。自然を「保護」しようなんて思い上がりだ。ただし「管理」は論外。だから難しいんだけど。