「金魚姫」荻原 浩

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★★★ 角川書店
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まず間違いなく楽しめるのが荻原浩です。で、今回は金魚姫。リュウキン(琉金)です。

今を去ること千数百年前、中国のどこかで婚礼服姿の若い娘が身投げして死んだ。そして詳しい理屈は不明ですが、なぜか娘はキンギョになった。赤い服を着て死んだんで赤いキンギョ。

で、時を経てその金魚が日本の夜店で拾われて、なぜか金魚姫として出現する。中国育ちの姫ですから、日本語はかなり不自由。食べものについてもよく知らないし、賑やかな外に出ると緊張する。見栄っ張りなんで、家でせっせとテレビを見ては、ろくでもない勉強して現代生活を学ぶ

ま、ストーリーはどうでもいい気がしますが、この金魚姫がけっこう可愛いんですね。言葉づかいも変だし、我が儘だし、きまぐれに金魚に戻ったり姫になったり。ちなみに人間の姫になるときは、必ずずぶ濡れです。周囲が水浸しになる。かなり迷惑。

気楽に読める本でした。