「東大流 教養としての戦国・江戸講義」山本博文

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PHP研究所★★★
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「東大流」というのはコレコレの方式であると説明があった気がしますが、忘れた。たいして意味はないとと思います、たぶん。

ま、戦国・江戸時代のなんやかんやを易しく説明した本です。戦国時代はいつから始まったんですか、とか、武士はなぜ切腹するんですか、とか。もろもろ。

さほど目からウロコはなかったものの、大石内蔵助が改易になった浅野藩の資産を整理、最終的に残った数百両を管理していたとは初耳だった。使途をけっこう詳しく記録していた。なるほど。これで当時の物価がかなり詳細にわかるそうです。

半分ほどは主君の未亡人に渡したり、御家再興の運動費に使ったり。結果的にスッカラカンになった。たとえば一味の誰かをどこかへ連絡派遣するとなると、それだけで旅費がかかる。上方から江戸へ出るだけで、ざっと十両は必要だったそうです。

いよいよ覚悟を決めて、最終的にみんなで江戸へいく事にしたけど、うーん、数が多すぎて旅費が足りない。しかたなく、思い切って人数を絞るべく、無理やり辞退してもらった。絞ったその人数に江戸勤番の連中をいれてトータル四十七士。

江戸でも「槍がほしい」とか「着るものがない」とか、いろいろ頼まれる。内蔵助は自分の懐からもかなり出費したようで、やはりそうだったか・・と納得でした。祇園の一力で豪勇なんて、まず、無理。多少は遊んだかもしれませんが、たいして散財できたとは思えない。

この手の話、お金を事情を加味すると、急に夢がなくなります。でも加味することが大切なんですよね。

槍の値段が4両とありました。安い。まだ戦国の名残か、在庫がたくさんあったんでしょうね。