筑摩書房 ★★
大岡さんの本では「レイテ戦記」が好きで、ただ好きといってもなんせあの大部かつ詳細なものなので、通して読んだのは二回程度か。今回は未読の「将門記」を読もうと思って、わざわざ全集の1巻を借り出した。
収穫は、当時の坂東の地形を知ったこと。特に利根川、鬼怒川あたりの流れが現在とはまったく違っていたらしい(特に家康の時代でガラリと変貌した)。開墾しにくい湿地の領主であった将門と、既にひらけていた土地を支配していた伯父叔父たちとの確執。新旧の対立というふうにも考えられるとのこと。なるほどねー。
「将門記」は比較的短いのでサラッと読み終えたが、その後で大部の「天誅組」に取りかかろうと思いながら、こっちは挫折した。ま、また読む機会もあるでしょう。
こういう全集、全巻揃えておきたいなー。置く場所もないけど。
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