2011年12月アーカイブ

昨日は久しぶりに横浜中華街へ。暮れの30日ということで覚悟していたのだが、思ったよりも人出は少なかった。すいすい歩ける

それにしても寒かったです。完全装備だったけど(マフラー、手袋)、それでも顔が痛いように冷えた。ゴチョゴチョと菓子などを買い込んでから上海路広東料理、菜香へ。正式名称は「菜香新館」なのかな。美味しいのでなんとなく最近よく行く店です。レストランの横にお菓子売り場があります。先客は2組しかいなくて、すぐ座れました。珍しい。

3人で5品くらいオーダーして、待っている間に母子は売店で何か買ったもよう。料理はかなり量がおおくて、完全には食べきれません。そもそも最初のスープ(カニ卵入りの濃厚なやつ)だけでもけっこうお腹がふくれます。食べ残した巻物はお土産にしてもらいました。持ち帰ってから数を数えたら、小さなプラスチックケースにまだ7コも入っていました。

中華街、ごく一部の気取った店をのぞいて店員のサービスは過剰ではなく、無愛想というほどでもなく価格はまずまずで量は本場なみに多い。めったに行けませんが、やはり年に1回くらいは行きたい場所です。

ではみなさんも、よいお年を。

追記
あらら。子供からメールで鋭い指摘。行ったのは「菜香」じゃなくて 「翠香園」 だそうです。さいこう とすいこう。少し似てるけど、かなり違いますね。失礼しました。

転ばぬ先の杖。次に備えてCPU関係のニュースでも拾っておこうとに珍しく自作関係のサイトをのぞいてみたら、けっこう情勢が変化しているんですね。

まず、いつのまにかAMDの規格ではSocketAM3+なんてのができている。こっちはそろそろAM3を考えようかという段階なのに、ずいぶん早いです。おまけにSocket FM1なんてのもある。これに関しては完全に知識ゼロ。ちなみに私、ひたすらコストパフォーマンスが理由で、IntelじゃなくてAMDの石を使い続けてます。

で、APUって何? なるほど、CPU・GPU一体化なんですか。すると低価格システム向けと思うんですが、けっこう性能が出てるらしい。ふーん。おまけに解説読むと、SocketAMシリーズはAM3+で打ち止めになりそうで、メインストリームはSocket FM1とかその後のFM2とか。どうも詳細がわからないですが、どっちにしても大きく変わろうとしているらしい。

おまけにメモリもDDR3-1600あたりがもう普通になってて価格も低い。ちなみに私のシステムはいまだにDDR2-667。1周どころか数周遅れ。ずいぶん差がつきました。

ついでについで。

などとウロウロしてたら何故かゲームサイトのSimCity5へ飛ばされてしまった。SimCityももう5になってるんですか。(わたしの持ってるのは確かSimCity3000、もう12年前のゲームですね)

で、さらにThe Elder Scrolls。ずーっと前に買った3のMorrowindもたいして進んでないのに、いつのまにか4 (Oblivion)になっていた。それどころかElder Scrolls V : Skyrimなんてのも発売らしい。ずーっとスルーしていたら、こっちも進み続けていた。なんか浦島太郎みたいな気分です。

おまけに今更知ったんですが、アキバのOVERTOPも閉店してたんですね。もう6年も前らしい。情報が古すぎます。どうりでたまにアキバへ行っても、なんかあの交差点の角の付近の景色が違って見えたわけだ。

洋ゲーを買うなら入荷が早いOVERTOPと決めてたものですが。狭くて、品揃えが豊富でオタクの臭いがただよっている店でした。感慨。

どんどん時代後れになるなあ。
このサイト、調べてみたら2002年の9月発足でした。けっこう長いなあ。年末になると、ふと懐古的な気分になるんです。

たしか当初はWizardry8プレー日記という位置づけのサイトだった気がします。このゲーム、2001年秋頃の発売です。とうぜん秋葉で売り出したとたんに買い込んでいるはずで、そういえば大きな修正パッチが12月に出ていた気がします。そうやってやりこんでいるうちに、せっかくだから記録を残しておこうと思いついた。

せっせと書き込み続けました。ブログという形、なんか性にあっていたようです。Wiz8キャラの成長戦略を考えたり、地形攻略を考えたり。しばらくは巨大掲示板にも「へんなオヤヂが熱中しているサイト」とリンクが乗ったりしてました。

そのうち、商用のFC2ログで他テーマのものを始め、これも数年は熱中。はい。最盛期はけっこうアクセスがありました。たしか1カ月で1万PV超えたこともあったみたいです。当時の素人ブログとしては十分なアクセスで、数人のコメント仲間もできました。

で、きっかけがあり、このFC2ログを閉鎖。でも静かにしているのもつまらないので、思いついてHTMLサイトをMoovableType4に切り換えたのが2010年の正月ですね。まだ2年だったのか。

MoovableType、いまだに理解できていません。私には使いにくいです。おまけに重いです。機会があってWordPressに触ったこともありますが、こっちも同じようなもので、難しいですね。ボケ頭にはどうも全体の仕組みが理解できず、細かな調整もできません。

ついでですが、TwitterとかFacebookにはまったく関心がありません。人と交流しようという気がゼロなんだから当然ですね。大昔、知人にMixiを誘われて、数回参加したことがありますが、こりゃダメだ・・と早々に退散しました。

ついでですが、ケータイにも興味がありません。そりゃ仕方なく持ってはいますが、こんなケータイでメールのやり取りをしたくない。いまだに文字入力がほとんどできないし、そもそも小さな画面を見るのが辛い。老眼になると、ケータイ画面は無理なんです。

そりゃ大昔はモバイル機器の将来に期待したこともありました。小さなモバイルで電話が使えて、メールも使えて、HTMLも見れて、簡単なアプリも使える。でもそうした期待がだいたい可能になったときに、こっちは目が悪くなって細かい文字が読めない。ゲームにも関心が薄れてくる。意外でしたね。大きな陥穽。

それでもまだ多少の期待は持っています。操作が簡単で(キーボードかなあ)、入力にストレスがなく、PCとの連携が超簡単。スマートフォンがかなり近づいているようですが、まだまだという感じです。そうそう、いちばん肝心なのは「ランニングコストが低い」ということですね。現状、「ナントカ放題」の契約でないかぎり、安心してダウンロードしたりサイトを回ったりはできないのに、それがまだまだ安くない。

月定額1500円から2000円。これで簡単に使える次世代スマートフォンが発売されたら、ちょっと考えるかもしれませんが。次世代どころか次々世代かな。

いろいろ条件を考えてみると、私の場合は「ミニモバイルPC」+「通信機能」+「電話機能」があれば十分みたいです。気軽に携帯できて、ストレスなく繋がって電話ができるようなミニモバイル。他の機能はぜーんぶ不要。

でも実際には、機能てんこ盛りのスマホにいっそう無駄な付加価値がいっぱいくっついて、料金はあいかわらず高止まり。そっちの方が可能性高そうです。ある程度以上高くないと、商売にならないでしょう。

どんなにサンマが豊漁でも、1匹100円レベルからは下がらない。でも炊飯器とか電子レンジは高機能になって価格が信じられないくらい下落している。少しくらいは期待してもいいんでしょうか。

とかなんとか。今年も暮れようとしています。あんまり良いことのなかった1年ですが、個人的には大きな病気も不幸もなく、まずまず。来年もそこそこの1年であってほしいと思います。

★★ 新潮社

shizumanu.jpgはっきりいって、山崎豊子の本は好きではありません 。文体が乱暴すぎる。登場人物が類型的すぎる。ストーリーが勧善懲悪ベースにしてあって、都合よすぎる。

類型的といっても、それなりの厚みはあり、決して単純なパーソナリティではないんですが、でも「こんな奴、確かにいるよなあ」という類推の範囲内。「狡猾で計算高く、執念深い。でも妻子は愛している」とか「正直すぎてアホだけど頭は切れて、辛抱強いけど時々カーッとなる」とか。なんか、いかにも計算して作ったような人物。キャラクター設計の産物みたいな印象ですね。

というわけでかなり嫌いなんですが、でも読み始めると最後まで必死に読んでしまいます。困ったことじゃ。

ブツブツ言いながら山崎豊子全集の「沈まぬ太陽」を読了。アフリカ篇、御巣鷹山篇、会長室篇の3巻です。 こりゃ、たしかにモデルにされた某会社、思い切って「不快」になるわけです。掲載誌の機内取り扱いを中止したとどこかに書いてありました。

また「不毛地帯」でさんざん持ち上げた元参謀キャラも、こっちではズドーンと落としてますね。落とすという表現は少し違うか。ようするにより実像(らしい)人物になっている。

見てませんが、このヒーローを渡辺謙さんがやったそうで、だいたい想像つきますね。エネルギッシュでヒロイックでカッコよすぎて嘘っぽい。

などなど。文句いいましたが、それなりに面白かったです。ただし★★。

別件ですが「不毛地帯」のライバルでは、鮫島というキャラ がよかったですね。この人だけはすごく存在感と魅力があります。行動力とずるさと厚顔無恥、ついでに愛嬌たっぷり。

そうそう。鮫島の息子もよかったです。生まれた孫も鮫島そっくり( だったような?)
★★★文芸春秋

sakanoue03.jpgふと気が向いて「坂の上の雲」を本棚から抜き出す。さして意味もないが第2巻。正しくは司馬遼太郎全集 第25巻。すでに日清戦争は終わっていて、目次は「旅順口」から。遼陽、旅順と続きます。本、かなり古びてしまいました。

もう何回読んだか覚えてもいませんが、関心は少しずつ変化しています。最初はもちろん松山での秋山兄弟。そして東京での二人。それぞれの成長などなど。正直、子規にはあまり感情移入できませんでした。俳句の改革といっても、具体的に何がどうなのか、どうも漠然としている。

また陸戦はひたすら複雑で、おまけにゴタゴタしている。悲惨でもある。とりわけ旅順、二○三高地など読むのが辛いです。ということでついバルチック艦隊、日本海海戦あたりに関心が集中。要するにカタルシス指向ですね。

何十年の間に何回も読んでいるうちに、だんだん陸戦にも興味が沸いてきました。子規関係も読めるようになってきました。で、今回は遼陽、旅順、奉天が意外に面白いことを発見。はい。第26巻もついでに読んだわけです。

第26巻は黒溝台、奉天会戦、そして日本海海戦です。日本海での艦隊運動、各戦隊の動き、やはり頭が混乱します。どの艦がどの戦隊だったか、どの艦隊だったか、あっというまに分からなくなる。そもそも東郷の第一艦隊が敵と遭遇した時点でどの方向に進んでいたのか。南だったのか、南西だったのか、それすらも混乱です。配置図見たって、やはりわかりません。

司馬さんの解説読んでいても、やはり多少の矛盾があります。文章だけ読んでると、東郷はずんずん南(やや西より)に進んだように受け取られますが、航路図を見るとその寸前に大きく面舵とって西に曲がっている。それから取り舵とって左にターンというイメージ。

結局は薬局で郵便局、艦隊の進路はそんな単純なものではなかった感じですね。しょっちゅう方向を微調整しながら動いていたのかもしれない。ただ、敵艦隊と距離8000メートルでしたか、ギリギリのところでは大きく取り舵をとった。これが丁字戦法。

とかなんとか。数日かけて2冊を読了しました。この次に機会があったら第1巻を読んでみようかと思います。

あと数日でNHKのスペシャルドラマもおしまいですか。名残惜しいです。これもそのうち、暇なときにでも、録画しておいた全13枚のDVD、ゆっくり見直してみたいです。ぶっ続けに見たら、また違うでしょうね。画面も主役たちの動きだけではなく、背景の大道具やエキストラの人たちの動きに注目。1本のドラマで3~4回はたっぷり楽しめる。新しい発見がたくさんあります。

★★★ 文春文庫

tanoshiii.jpg池澤夏樹がたぶん1990年ごろに書いた(連載した)もの。もちろん読み直しです。

池澤夏樹、好きなんですが、小説の場合はどうも読みづらい。素直に読んだのは「マシアス・ギリの失脚」くらいでしょうか。他は何回も借り出しているものの、どうしても最後までたどりつけない。「マシアス・ギリの失脚」、南洋の島の人々のささやきと気ままに走りまわる日本慰霊団バスはよかったです。これはたぶん傑作。

で、楽しい終末。小説じゃないので、素直に面白く読めました。池澤さんの論証というか論述、進め方は非常に論理的かつ明晰ですね。騙しの要素が少ないとでも言うべきか。内容は人類の終末論で、恐竜の絶滅、核問題やらレトロウィルスやら南北問題やら。個々の問題を論ずるだけでなく、17世紀あたりから主流となって誰も疑わない「進歩の概念」についても触れています。

人類は進歩するものなのか進歩すべきものなのか。少なくとも10紀や15紀あたりの人々は、あんまり進歩という感覚を持っていなかったんじゃないのか。むしろ退化したり。末法思想ですね。

なんか高校生の頃、初めて岩波の高級そうな本(えらく高かった記憶あり)で「民主主義はごく最近に出現した新思想」みたいな解説を読んで眼からウロコが落ちたことを思い出しました。ぼんやりと、ギリシャの昔からデモクラシーという概念は西欧で続いていたような錯覚があったんで、田舎の高校生は愕然とした。ちょうど大学受験の頃です。気持ちの忙しい時こそ、こんな用もない本に手を出して、読んでショックを受ける。

ま、楽しい終末、毎日少しずつ読むには最適の本でした。1990年の当時から、原発は危ないなあ・・と言ってたんですね。

そうそう。ここで紹介されていたマリオ バルガス・リョサの「世界終末戦争。新潮・現代世界の文学に入っているようなので、そのうち借り出してみようと思います。知りませんでしたが、去年ノーベル文学賞をもらったようですね。
kashimaya.jpg恒例、新潟加島屋の新巻き鮭が届きました。届きましたって、もちろん注文したんですけどね。今年は1本ものだけでなく、ちょっと小ぶりの新巻きの切り分けも頼みました。豪華絢爛、合計2本です。とうぶんの間、食べられます。

けっして安くはないですが、この新巻きが年末から正月の楽しみ。通常よりも少し塩を多めにしてもらっています。いわゆる「甘塩」は味がボケて好かんです。ちなみに切り身パックのほうは、塩加減の注文がききません。工程の都合らしい。

ついでに超辛い大根のみそ漬け。あられ茶漬というのかな。これの袋詰めも同梱してもらいました。白いご飯にちょいと乗せると、いくらでも進む。少しずつ、惜しみながら食べます。

仕事してたらマウスポインタが急にフラフラし始めました。おいおい、どこへ行くんだぁ・・と問いかけても返事がありません。なんか右端のエリア一帯が気に入ったようで、そこから動こうとしません。

sanwa2011.jpgマウス本体が壊れたのか、ドライバーがトンチキになったのか、それを調べるためには再起動が必要ですが、その再起動が難しい。フラフラ嫌がるポインタを『スタート』地点に持っていくのが一苦労。たいていはキーボードでも終了できるはずなんですが、うまくいきませんでした。

で、再起動してみても、やっぱり動かない。次に、かねて用意の古いマウスを引っ張りだして差替えたら問題なかったので、やはりこの「MA-BB01」が壊れたらしい。たしか2500円くらいの安物ですが、たぶん受光部分がヘンになったんでしょうね。1年もたなかったのか・・・。壊れるのが早いです。

で゛今日、駅前まで出かけて買ってきました。大枚 (というほどでもないか) はたいてロジクールでも買うか・・と思ったんですが、これがない。いや、あることはありますが、みーんなワイヤレス。私、ワイヤレスは好かんです。有線で何が悪い。わざわざ電池いれて重いマウスを使う理由が発見できない。

世の中、完全にワイヤレスになってるんですね。有線の品数が少ないし、あっても安物ばかりズラリと並んでいる。

私の希望は
・有線、USB、レーザ
・ボタン数なんかはなるべく少ないもの。あっても使わないから無駄。
・握り心地がよくてクリック感の軽いもの
・価格は3000円前後 (1000円以下はダメよ)

これがないです。さんざん陳列棚を見て、結局は前と同じサンワの2200円クラス。MA-118HBKVという代物です。ちょっと大きくて、なんと紫色!という悪趣味なマウス(悪趣味に惹かれて選んだ)。カウント数を3段階に切り換え可能が売りのようですが、もちろんいちばん低い600カウントに設定しました。これで十分です。カウント数なんか上げるとマウスの走りが大きくなりすぎて、かえって不便です。

別件。

先日、寒い中、物好きにも箱根まで行ってきました。湯本です。子供の休みにあわせての家族旅行。なーんも観光なんかせず、ただ行って、泊まって、カレー食べて、土産買って帰ってきました。

カレーは宮ノ下、冨士屋ホテルの「伝統のビーフカレー」という代物です。たしか2400円。美味しいことは美味しいけど、まったく辛味なしで、たしかに「伝統の味」です。悪くはないですが、でも2400円はいい値段だなあ。近所のインド人のやってる店で「2400円出してもいいよ」と言ったら、あのオヤヂ、どんなに喜んで腕を振るった豪華カレーを作ってくれるんだろ。

ま、羨ましくてもそれのできないのが「フツーの店」なんですが。

そうそう。帰路の小田急で事故があって、予約したロマンスカーが宙に浮いてしまった。「ちんたら時間かけて、急行で新宿まで帰るのか・・」と始発予定だった湯本でうんざりしてたら、そのうちなぜか事情が急変して、湯本始発の列車が急に小田原始発に変更。いちおうは動くことが判明。

トラブルの際は、諦めないことが大事ですね。「なーんだ、ダメか」とサッサと駅構内から離れてしまった人はアウト。「払い戻しをやってます」という駅員に乗せられて、特急券を手放してしまった人もアウト。また始発(予定)時間スレスレに駅に到着した人も、この時点では小田原までの足が間にあわないから、やっぱアウト。出発の最低でも15~20分前に駅について、情報収集に問題なかったラッキーな人たちだけが、無事、小田原からロマンスカーに乗れたわけです。車中、けっこう空いていました。

楽しみにしていた坂の上の雲、第三部。うーん、あいかわらず作り込みはしっかりしてますが、当然のことながら戦闘シーンが多いなあ。これじゃ視聴率は上がりません。上がらないけど、ま、仕方ないです。

初回の「旅順総攻撃」第二回の「二〇三高地」、主役は乃木と児玉になるわけですが、児玉さん、立派すぎて少し違和感。桃太郎侍の殿様が熱演してる。酷な言い方ですが、堂々たるお芝居の臭いがし過ぎるんですよね。

ま、文句は言いません。二〇三高地の肉弾戦では文字通り醜い死闘でした。目玉かきむしってでも、耳を齧り切ってでも相手を殺す。きれいごとの好きなオナゴ衆はちょっと引きそうです。でもま、これが戦争ですわな。貫通銃創できれいに倒れて、急にシーンと効果音が消えた中で、しっかりせよと助け起こす戦友に「頼む、コレを田舎のお花ちゃんに・・」と伝えたり「母ちゃん・・」とか言い残して死ねるもんでもなし。ふつうは五月蠅くて汚くて冷たくて誰も見ていないところで豚みたいに死ぬんでしょうね。、きっと。

これも仕方ないですが、旅順、二〇三高地、遼陽会戦などなど、複雑怪奇でややこしい戦況を短い放映時間で説明しようとしても困難。あまりにも困難なのでNHKさんもみんなに理解してもらうことを放棄したような印象です。いくら戦況図や軍団配置の図で説明したって、わからないものはわからない。だからなんかわからないけど、ひたすらドンパチやり続けていて、なんだか知らんうちにクロパトキンが奉天に撤退した印象。

一兵士の視点にも似てますね。進め!と言われるから進んで、怖いよぉ死ぬよぉと泣きながら進んでいたら、よくわからないけどポッカリ前が開けていて、敵が逃げた。するとオレたち、勝ったのかなあ。

「旅順総攻撃」「二〇三高地」、どちらも悪くはなかったけど、やはりカタルシスという面では海戦のほうがいいです。話がスッキリ単純ですわな。来週は「敵艦見ゆ」ですか。タイトルからすると奉天会戦と、たぶん敵艦発見の通報で連合艦隊出動あたりまでかな。いよいよクライマックスが近くなってきました。

話は違うけど、二〇三高地に使った28サンチ砲。そもそもは海岸砲と思うのですが、いったい何台持っていったんだろ。1台や2台じゃないですよね。そもそも据えつけ砲は「台」と数えるんじゃなくて専用の単位があると思うんですが、残念ながら知らない。「」かな。

追記
ネットで調べてみたら旅順攻囲戦に参加した28サンチ砲は「18門」だそうです。独クルップ社砲のイタリア版コピーのまたコピー品。「延べ16,940発を発射」と書いてありました。そうか、砲の単位は「」か。わかってみれば当然ですわな。トシくうと、基本的なことをポッカリ忘れてしまいます。

★★★ 集英社

owarazaru.jpgまたまた浅田次郎。えーと、今度のテーマは終戦直後、ソ連の侵攻を受けた千島列島の占守島 (しゅむしゅとう)のお話です。千島列島は根室から東北に伸びて、最後はカムチャツカ半島に達します。その最東北の島が占守島。すぐ向かいはカムチャツカです。

この占守島、どうもこのへんの島にしては平坦だったらしい。平坦で港もあるので、ある程度の規模の軍を駐屯可能。周辺の兵站基地としても使えるし、なんかごとがあった時はここから出撃する。当時の感覚としては、アリーシャンを伝って西進してくる(と予想された)米軍に対しての最前線ですね。

で、8月18日の早朝、火事場泥棒でいきなりソ連が押し寄せてくる。対する日本軍は中型戦車を40両ちかく持っていた。ぜーんぶガソリン車だったといいます。寒冷地の行動には合ってますが、戦車としてはどうなんだろ。ひょっとしたら燃えやすいかもしれないのですが、ま、それでも新品ピカピカの戦車です。関東軍から引き抜かれてここに引っ越していたらしい。装備もしっかりしていたし、錬度もいい。燃料や弾薬なんかもけっこうあった。当時の日本軍にしては珍しいケースです。

結果的には2万人以上の兵を擁するこの91師団がソ連軍を一応は撃退するんですが、なんせポツダム宣言受諾の後です。あんまり本気で戦うわけにもいかず、いろいろ交渉してみたりして、数日後に武装解除。解除した兵士はその後、みーんなシベリアへ連れていかれます。戦闘で日本軍も大きな犠牲を払いましたが、その代わり、この作戦で時間をとったためにソ連の北海道侵攻が遅れてしまったという見方もある。ソ連に北海道を占領されずにすんだ。

また、真相は不明ですが、この占守島の戦いで多くの兵士を失ったスターリンが、復讐として関東軍兵士も含めてのシベリア抑留を決断したという説もあるそうです。本当かもしれません。

というのが大きな流れ。この本は「あくまで小説」なんで、現地調査とか聞き取り取材はしなかったと浅田さんは言ってますね。歴史書じゃなし、事実に縛られたくない。あくまでもフィクション。

小説だからいいだろ、というわけで、赤軍将校の夢やら幻影やら生霊めいたワープ憑依も出てきます。脇筋として信州の疎開児童の脱走やら、赤紙配達のお話、江戸川アパート(同潤会)のお話も出てきます。このへんはハッキリいってどうでもいいんですが、唯一、ソ連兵士の側から見た占守島上陸作戦のとらえ方はけっこう面白かった。

こっちサイドから言うと、独ソ戦が終わってやれやれと思ったら、帰国が指示された。ヤッホー、家に帰れる!と嬉しがっていると、列車はモスクワもどこも通り過ぎて、どんどんシベリア鉄道を東へ。騙された。最終的に極寒のカムチャツカです。

おまけに「演習だ」とか言われて船にのって海に出る。もちろんこれも騙し。ソ連といえば名にし負うT型戦車ですが、その肝心の戦車は積んでいない。

ちょっと調べたらT-34型で32トンだそうです。ドイツのティーゲル(57トン)には及ばないけど、日本の中型戦車(15トンぐらい)に比べたら雲泥の差で、たぶん日本戦車なんかブリキみたいに破れるでしょうね。でもその戦車はなぜか今回不在。そこまで手がまわらなかったのか、何も考えていなかったのか。そのへんは不明。

ただし、戦車はいないけど、対戦車砲は船に積んでいた。敵戦車がいるということは知ってたんですね。でも味方戦車の援護なし、戦車砲だけで相手の戦車と戦うってのは、こりゃ問題外です。相手は要塞を築き、無傷の戦車連隊で待ち構えていて、海岸上陸すれば襲いかかってくるに決まっている。七人の侍の志村喬みたいですね。こっちは定位置で、襲ってくる騎馬の相手を射る。でも射るより射られるほうが多いでしょうね、たぶん。

で、濃霧の海岸でドンパチやった結果、対戦車砲4門だけは上陸できたそうです。もちろんそこに日本軍の戦車が殺到してくる。付近の高射砲なんかもたぶん水平射撃みたいに撃ってくる。ソ連軍も悲惨だったでしょうね。ほとんど壊滅。

でもなんやかんや。日本の戦車第11連隊は27両を失ったとWikiに記してありました。

また、ドサクサまぎれに日魯漁業の缶詰工場にいた女工など民間人が独行船数十隻で根室まで脱出というエピソードもあります。これだけでも一冊の本になる。浅田さんの小説では函館から行った女子挺身隊ということになっており、全員が無事に帰還。Wikiによると一隻だけが難破して、乗っていた女工たちはソ連に抑留されたと書いてあります。

アーカイブ

最近のコメント

このアーカイブについて

このページには、2011年12月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2011年11月です。

次のアーカイブは2012年1月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

OpenID対応しています OpenIDについて