2012年9月アーカイブ

tenchimeisatsu.jpg「天地明察」、みてきました。

うーん、みて損するような映画ではなく、けっこう良かったですが、それだけに不満が残ります。

以下はグチグチと愚痴です。重箱の隅をつつくような感想なので、いやな人は読まないでください。


そもそも冲方丁の原作そのものがかなり瑕疵をもっています。囲碁関係のもろもろ、たぶん算術の計算方法のもろもろ(これは想像です)、後半で妙に単純化した朝廷工作のもろもろ、などなど。しかし小説はそうした不備を補ってあまりある魅力を持っています。ストーリーと言い切っていいのかどうか。文体や会話、小さなエピソードの積み重ねなのか、あるいは主人公のキャラ設定そのものなのか。

そのへんは言い切れないのですが、とにかく魅力ある本です。こういうテイストの小説、いままで存在していなかったですよね。

というわけで映画。いい映画だっただけに惜しい。仕方なかったんでしょうが、老中の酒井忠清が省略された。そのため北極出地の命令は保科正之が下します。うーん、そりゃ保科は大物だけど、下っぱに対して公式命令を下すような立場じゃありません。つまり、たんなる行政職の役人じゃないわけです。まるで政界の超大物(たとえば元副首相)が東電の課長を呼びつけて直接命令を下すようなもんです。
※ ん、ちょっと違うか。元副総理が文化庁の小役人に指示するようなものかな。

やっぱりこれはせめて老中とか、寺社奉行とかが言い渡さないといけませんね。ただこういう細かい部分を描くとストーリーが複雑になります。だから避けたのはわかるんですが、でもねぇ・・。

保科正之が命令を下してから、横に包んであった刀を渡すのもへん。こういう些事は、当然ながら控えている小姓役の人がやらないとおかしいです。水戸光圀(当時はまだ光国かな)と二人っきりで食事というのも不思議でした。おまけに後半では激昂した算哲が光圀の背後に立って、なにかわめいてました。うーん。

だいたい映画でもテレビドラマでも、侍女とか小姓とか家来とか、やたら省いてしまう傾向が強いですね。予算もかからないし、いないほうが目移りしなくて、ストーリーがわかりやすい。

そうそう、算哲・道策が将軍の前でいきなり予定にない勝負碁を始めるのも、はて。そりゃ天才英才、真剣勝負をやりたい気持ちはあったと思いますが、それを我慢するのが「お役目、お仕事」というもので、ルールを破っちゃいけません。天皇の前で「空手の型をお見せします」という場面で、両方が本気で蹴りあいを開始するような感じです。

そういう「下っぱのつつしみ、保身感覚、悲しさ」みたいな部分がまったくなかったですね。たかが碁坊主、たかが数学オタク。それでも特殊技能のおかげて安泰におまんま食べていける家の若者が、空気を読まずに「オレはナニナニがしたいんだあ」とわめく。もっと静かに抑えた演技が見たかったなあ。

それから碁の初手をなぜか大上段にふりかぶるのは、そういう様式が当時あったんでしょうか。あれも違和感がありました。少なくとも所作がきれいには見えなかったし、闘志が露骨に見え見えで美しくない。

などなど。やすっぽいテレビ時代劇じゃあるまいし、覆面武士(まさか忍者?)たちの火矢攻撃は論外。あれで山崎闇斎が死んだのかな。あの改暦研究所が会津藩邸にあったのか、あるいは幕府の土地だったのか知りませんが、そりゃ天下を揺るがす大騒ぎでしょう。覆面したのが抜刀、火矢をもっておおっぴらに襲撃とは。
※ 原作だと、研究所は会津の武家町のようです。実行不可能。

思い出した。算哲とえん、なんで祝言もあげずに同居を開始したんでしょう。再婚とはいえ、ごくささやかにでも祝言させてやればいいのに。この意味はわかりませんでした。

エンディング。江戸のえん(京に家があったという描写はなかったような)がなぜか京までこっそり旅してきて、高い舞台の上で抱き合うというのは、なんというか、まあ・・・。原作では「二本差しの武士が女連れで神社にお参りしているのを見て、周囲の町民たちが指さして呆れる・・・」というシーンがあります。こういう感覚の細部が冲方丁の小説のいい味だったんですけどね。

惜しい映画でした。

追記
原作の「天地明察」も、非常に斬新な解釈・描写と、「なんか変?」という素人くさい描写の両方が混在。それでも新鮮さの方が勝っている感じです。

新作の「光圀伝」が出ましたね。ネットで冒頭立ち読みしてみましたが、うーん、こっちはちょっと雰囲気が馴染まないなあ。「天地明察」の軽妙さがない。おそらく、たぶん、買わないと思います。

このところFireFoxがひんぱんに落ちます。下手すると1時間に2回くらい落ちる。

使っているのはバージョン12です。もっと上げたっていいんですが、えーと今の最新は「バージョン15」ですね。更新が激しすぎて、そのたんびにインストールするのも嫌なので、このところずーっと放置してました。

しかし急にパタパタと落ち始めた。理由は不明。いちおう原因も調べてはみましたが、ははは、結局のところ分かりゃしません。ところがひょんことでFlash Player の最新版で発生しているいくつかの問題についてという記事を読みました。Flash Player 11.3が原因でFirefoxの異常終了がありうるとか。

そうか。あんまり催促されるんで時々はAdobe関連も更新していたけど、それがキッカケだったのかもしれない。こういうことがあるから、ひんぱんなバージョンアップって好かんのです。

念のため動いてるFlash Playerバージョンを調べてみたら、たしかに「11」でした。しかし問題の「11.3.300.262」であるかどうか不明。ま、いいや。あまり気にせず最新版をイントスールしました。終わったあとで確かめたら「You have version 11,4,402,278 installed」だそうです。そうか、11.4になったのか。

これでFireFox、少しは丈夫になってくれたかな。特にFireFoxが良いわけではないものの、IEよりはマシだし(IEは最悪。でも時折IEじゃないとうまく動かないページがあるので必須)、Chromeはなんとなく使い勝手が慣れていないし。それで動きが重くなったのを我慢して、あいかわらずFireFoxをメインにしています。

はやくシステムをSSDに換装したいです。(すりゃいいじゃないか!)

tennouhaisen.jpg★ 毎日新聞社

占領下日本」がけっこう良かったので、名前の出ていた保阪正康の関連本。

これは失敗でした。他にまともな本も書いてるんでしょうが、少なくとも本書は完全ハズレ。天皇とマッカーサー、秩父宮、高松宮など皇族たちのエピソードが多いんですが、ほとんど中身(事実)がなくてひたすら「そこに立つと私は歴史のヒダのようなものを感じるのである。そのヒダとは・・ ・・であろうと思うのだ」とかなんとか。ひたすら主観的な感想の羅列と、あまり根拠の示されない「推測」のオンパレード。

ひどい本でした。
なんとなく、まだ買えていません。とくに急ぐ理由もないですし。

Corsair から Neutron Series というのが出ましたね。ベンチを見る限り、かなりバランスはいいようです。選択肢としては立派なものなんですが、惜しむらくちょっと高い。レビューもまだ出揃っていないし、注意しておきたいSSDです。

昨日あたりからかな、Intelの旧型である510シリーズがガラガラガラッと値崩れ。今となってはそう魅力のあるものでもないんですが一応は天下のIntel。120GBで先週まで2万前後だったのが、いきなり6000円割れ。ものすごいです。在庫処分と思いますが、これが他にどう波及するか。面白いです。

いまのところ、PLEXTORの128GB、PX-128M5S。値段しだいでは256GBのPX-256M5Sあたりが候補。「これなら買いたい!」という値動きになるか、それとも品物が消えてしまうか。ま、消えたら割高ですが同じPLEXTORの新型M5Pシリーズもある。

こんなふうに何かに注目して、いろいろ調べたり価格を眺めるのも楽しみの一つです。

メモしておかないと忘れるので、記録。

shirakami.jpg東北を廻ってきました。

どうかな?と思いつつも世界遺産の平泉へ。行ったのは中尊寺だけです。たいしたことはないけど月見坂というのが参道で、それなりに坂です。暑かったので、上がったところで食べたソフトクリームが甘かったです。

そこから盛岡に出て、田沢湖線。田沢湖畔で一泊して、またひなびた田沢湖線で角館。角館ではちょうどお祭りをやってました。なかなか風情のある町ですね。稲庭うどんを食べるつもりでしたが、だらだら歩いてたせいで時間がなくなり、あわてて駅に戻りました。

gonou.jpgそこから秋田。目的である「しらかみ」に乗って、五能線の旅。天候不順で出発も遅れたし、途中ものろのろ運転で、かなり時間がかかりました。途中から日も暮れてきたし。海も真っ暗になるし。なんとか鯵ヶ沢着。

翌日も遅れ気味な運行で、ちょっと心配しながら弘前へ。そして津軽鉄道で金木まで。

ただ、あとで知ったことですが、この程度ですんだのはラッキーだったらしい。私たちの進行のすぐ後ろから大雨やら土砂崩れやらが追いかけてきて、かなり悲惨。五能線は完全運休になったらしいです。それほど酷い状態とは知りませんでした。

ま、軽業みたいに雨を切り抜け切り抜けで、結果的にあまり濡れもしないで無事帰宅。楽しかったけど、なかなかに疲れる夏休みでした。

★ 東洋書林

hakujinno.jpg人種とは何か?という厚い一冊です。こう書くと当然のことながら「白人×黒人」という想像がされますが、著者の主張はそうじゃない。

そもそも米国人が問題にしてきた「人種」とは、たとえばアングロサクソン×アイリッシュであったり、ドイツ系であったり。あるいはロンドン市民×下町コックニー、北欧人×スラブ人、中欧人、南欧人、ユダヤ人であった。

黒人系とかアジア系はそもそも論議の外。論議すべき「人間」でもなかったんでしょうね。

あるいはニューイングランド人×南部人、ゲンタッキーの山男たち、深南部の貧困白人。こういう「人種」が上流エリート層にとって大問題の「劣悪人種」だった。そもそも歴史的にいっても「奴隷」は肌色の白いのが多かった。もちろん黒い奴隷もいたでしょうけど、肌色は根本的な問題ではなかった。

てなことを延々と書きつらねてあります。正直いって、読み通すのはなかなか大変でした。次から次へと同じような「論客」が躍り出て、彼らなりには誠心誠意「純血白人の優越」を実証しようとした、そんな歴史です。

ま、そういう本でした。
★★★ 筑摩書房

senryouka.jpg識者4人の座談会形式。堅い雰囲気ではなく、占領下のもろもろを気楽にしゃべっている感じ。GHQと天皇の関係とか、パンパン、額縁ショー、憲法、漢字制限などなど。子供の頃にかすかに見聞きしたけど忘れかけていたようなテーマも多い。

はい。ラジオでは舞鶴帰還者情報をなんとなく聞いてきました。李承晩ラインで日本漁船がまた拿捕されたとか。新聞の見出しには連日「マ元帥、ナントカを指示」とかいう大見出しが踊っていました。

座談の出席者は4人とも、昭和天皇が実はけっこう『政治家』で、ひょっするとマッカーサーを(こっそり)手玉にとったんじゃないか・・・というような推測もあり。不器用なだけの人ではなかった。ふーん。なるほどねぇ。

そうそう、特に恨みはなんいですが当時の白洲二郎の暗躍とか、やっぱりというエピソードもありましたね。最近、この人、妙にヒーロー扱いされてるのがちょっと眉唾だったので。

ま、なかなか興味深くもあり、面白く読みました。

SSD(Solid State Drive)、たいぶ調べがつきました。

いちばん迷ったのは128Gにするか256Gにするかですね。もちろん256Gが圧倒的にいいんですが、価格はほぼ倍。そこんとこをどう考えるか。

256にくらべるとたった128・・という印象をもってしまいがちです。でも自分の場合、Cドライブのパーテーションは現在150G。ちょっと前までは100Gぐらいで問題なくやっていました。そして現状でも、データ関係を他に出してはあるものの使用量52G。

冷静になってみると、128Gもあれば十分なんですね。容量の多い方が速度低下がなんとかいう話もありますが、そんな先のことを考えても仕方ない。

ま、あまり気にしないで使い続けても、たぶん4年や5年は持ちそうです。

で、狙い目はPLEXTORの普及版PX-128M5S、あるいは高速版PX-128M5P

M5Pのほうが2000円ほど高い。高いけど2.5インチマウンタとかツールが同梱で5年保証。M5Sはマイクロンの25nm NANDNAMDで3年保証、M5PはTOSHIBAの19nm NAND。

TOSHIBAは信頼感があるけど、19nmより25nmのほうが安心感がある。微細工程になるとどうしても品質は悪くなります。

うーん、難しい。おまけに先週あたりから値下げの勢いが止まりました。それどころかちょっと戻しています。9月に入って商品がドッと出回るまで待つのが正解かな。

regulator.jpg★ 新潮社

「デスペレーション」の並行(あわせ鏡)ストーリーだそうです。ところが肝心のデスペレーションを、ほとんど覚えていない。なんか凶悪なモンスター警官がいた程度の記憶で、そこから何がどうなったんだったか。はて。

レギュレーターズはスチーヴン・キングではなく、リチャード・バックマン名義です。バックマンというと、面白かったのは「死のロングウォーク」くらいでしょうか。あと何があったのやら。ちょっとB級感覚なんでしょうかね。で、案の定、このレギュレーターズもすんなり読み進めることができたのは前半だけ、だんだんチープな感じになって、終末も「なんかなあ」という雰囲気でした。

いきなり「あの子のせいよ」と言われたったねぇ。でもみんな簡単に信じてしまう。トイレが必殺技だとか、廃坑の呪いとか。途中で出てきた恐竜はどこへ行ったんだ?

とかなんとか。はっきり言って駄作の部類ですね。残念。

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