「黒衣の宰相」 火坂雅志  

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幻冬舎 ★★


kokuino.jpg火坂雅志という人本を読むのは初めてです。まったく期待せず、ただ金地院崇伝という人物の概略が知りたくて手にとりました。

金地院以心崇伝。南禅寺の住持になったんですね。南禅寺中興の祖ということになっているようです。どういう人かというと、例の天海僧正なんかと同じで、家康のブレーン。国家安康という方広寺鐘銘ナンクセ事件はこの崇伝が仕掛け人のようです。

ま、それなりに面白い本でした。ただ美貌の女忍者が絡んだり、大蔵卿の右腕である女性との絡みとかはちょっと閉口。小説としてはあんまりデキのいいものではない印象です。

そうそう、やっぱり天海と崇伝はライバルだったですね。死後の家康を権現にするか明神にするかで二人が争ったというのは初耳。なるほどねー。もちろん結果としては天海が勝ちました。