「悪魔の右手」 ポール・ホフマン

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★ 講談社

前作「神の左手」で閉口したはずなのに、また続編を借りてしまいました。

akumanomigite.jpgうーん、やはりダメです。ところどころにダイヤ・・というか甘いアズキが散らばっている味なし豆腐みたいな感じで、いい部分もあるんだけど、総じては駄作でしょうね、たぶん。

えーと、前作でわけのわからない感じになった少年ケイルがそのまま主人公です。次の法王を狙っている例のボスといっしょに行動するんですが、なんせ根が殺人鬼。あんまり共感部分が生まれないです。裏切った女への復讐だけにこだわっている。

ときおり発生する小規模な戦闘とか大量殺戮の描写だけはやけに力がこもっています。でもわかりにくい。そうそう、今回新登場で唯一面白かったのは山間の泥棒種族。部族あげて泥棒で生計を立てています。敵と真面目に戦うという文化をもっていない。勇気とか勇敢という言葉を知らない。つねに尻に帆をかけて逃げる。ちょっと笑えました。

まだ続編があるらしいですが、さすがにもう借りないと思います。