兵は用ふべし、酒は飲むべし

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kenbishi2015.jpg年賀恒例でいただいている剣菱。徳用3リットル1300円の菊正宗(淡麗仕立ピン)を常用している身にはもったいない銘酒です。

で、まだ封を開けてないんですが、化粧箱に書いてある頼山陽の詩、よく見ると「(戯作)摂州歌」という題のようです。これって何の意味なんでしょう。摂州は摂津。たぶん大阪から兵庫にかけての国名ですよね。そうかそうか、伊丹とか灘は昔の摂津に属していたのかな。

たぶん遊び半分、「摂州の歌」を作ってみたっていうことなんでしょうか。真面目な詩と受け取られても困る。あくまで酒席のたわむれ。だから「戯作」。吟味して読んだわけじゃないですが、兵は用ふべし、酒は飲むべし。気宇壮大ともいえるし、たいして意味のない美句ともいえる。

とかずーっと詠んできて最後は「伊丹剣菱美如何 各◆一杯能飲麼」です。伊丹の剣菱は美味しいぜ。みんな飲もうぜってな意味でしょう、きっと。CMソングだ。
(◆は酉+夕+寸 です。しかも一画多い「夕」。漢和調べたけどヒットなし。異字だろうか。
夕と寸ではなく「」のツクリ部分かもしれません。読みは「ライ」。たぶん「そそぐ」の意。)

確証はないですが、当時の大作家・大文化人である頼山陽です。伊丹あたりに行ってはご馳走になり、芸者をあげて(想像です)気分よく酔っぱらっては詩を書きなぐっていた。蔵元の旦那に頼まれて揮毫も散々したでしょう、たぶん。そうやって書き汚したもののうち、あとで「我ながらけっこう秀作だな」というものをまとめて本にした。

てな具合に勝手に想像しています。なんとなく今をときめく百田先生のような人だったのかな・・・もちろん深い意味はありません。うん。