面白い本、つまらない本。出版社別。

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ある本を読もうかどうか迷ったとき、けっこう大きな判断材料になるのが出版社です。

だいたいの傾向がありますね。たとえば岩波なら良質だけど硬いとか、早川ならそこそこ面白いけど駄作もかなり多い。新聞社系はテーマはいいけど、けっこう読みづらい(クセが強い)こともあるとか。

というふうな経験しながらこの歳までなっているので、ちょっと興味を惹かれても奥付の版元名を見てやめるということも多々あります。内容は良さそうなのに訳がよくない。誤植が多い。図版もひどい。こうして「やっぱ、この出版社のはダメだ」という思い込みに根拠を与えてくれる。

去年読んで感想を書いた本が88冊でした。では勝手な判断でつけたの数と、この「出版社評価」は相関するのか。ひまなもんで、ザッとさらってみた次第です。


まず★★★★評価。
これは数が少ない。えーと、北海道新聞、文藝春秋、読売新聞、岩波書店。これだけでは何もいえないか。なので★★★と合算します。

次に★★★評価。
(1) いちばん多かったのは文芸春秋で、11冊。なるほど。文芸春秋の本はたしかに安心感がありますね。めったに失敗しない。
(2) 次は新潮社で6冊。これも納得。ちょっと文芸臭があるけど、たいていは読める。
(3) そして河出書房で5冊。はて、河出の本って何を読んだっけ。学術系が多かったのかな。
(4) そして集英社早川書房が並んで4冊。ふーん、集英社ねえ。
(5) そして中央公論講談社が3冊。硬いイメージの中公、柔らかいイメージの講談社。どっちも振るわなかった。
(6) 筑摩書房が2冊。ま、納得。

あとは1冊ずつでした。意外なのは角川書店が1冊しかランクインしなかったこと。若い人向けの版元という感じが強くなったのかな。草思社、白水社など固そうなのが1冊だけというのは十分わかるんですけど。


そして★★です。★★が多いというのは良いことなのか悪いことなのか難しいです。少なくとも読んでみようという気は起こさせる。だけど結果として良くなかった、あるいは合わない。

(1) トップはなぜか講談社でした。6冊。10冊読んで6冊が★★ですから、かなり確率が悪い。合わない部分があるんだろうな。
(2) 次は文芸春秋集英社。4冊。うーん、文春本もあんがいダメなのがある。
(3) そして河出書房が3冊。
(4) 中央公論、新潮社、岩波書店、角川書店が各2冊。
(5) あとはすべて1冊だけです。

はて、リストは作ってみましたが、これで何が言えるのか。頭をひねってみたけど難しい。

どうでもいいこと。河出書房新社、中央公論新社。「新社」のついた版元って、二つもあったのか。どっちも比較的好きな版元です。ちなみに「飛鳥新社」は最初から新社だったようです。あいにくここの本は読んだことなし。

結論=統計としてはほとんど無意味だった・・・せいぜいで文春は(自分にとって) 読みやすいという程度でしかない正月だなあ。