「紅楼夢 巻5.6」曹雪芹

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★★★ 岩波文庫
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4冊を借り出して、そのうち2冊しか読めず。ようやく全12冊の半分。まだ先が長いし、このへんで一休みにします。そのうちまた気力もたまるでしょう。

岩波文庫で巻6の最後は第60話です。宮中の服喪があって屋敷の主だった連中がみんな不在になる。召使たちは鬼のいぬ間と大喜びで、手抜きのし放題かつ問題多発。そこでお嬢様やら食うにゃん 姑娘たちが大活躍する・・・というようなあたりです。

侍女というか、お嬢様近くに仕えている内女中、これがもう少し格下の召使たちからは「姑娘」と呼称されているんですね。クーニャン。ちょっと日本語にしにくい言葉です。ただしこうした召使、みんな元々は奴隷身分らしい。たいてい子どもの頃に金で買われて奉公している。

しかし大きなお屋敷勤めで、主人から信用されているような侍女になると、かなり権威がある。収入もあって、かなり派手に着飾っている。また「ばあや」と訳されている下働きの女中たちをこき使っている様がうかがえます。そんなふうに当時の社会風俗とか仕組みがわかるのもこの小説の楽しさですね。