武士の鑑

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鎌倉殿の13人。「武士の鑑」と題して昨夜は畠山重忠と北条軍の戦闘でした。合戦は横浜市旭区の二俣川かいわい。昔、相鉄線の鶴ヶ峰かな、首塚の碑を見たことがあります。

で、力の入ったロケでなかなかよかったんですが、うーん、唯一、重忠(中川大志)と義時(小栗旬)がなぜかタイマンで殴りあうのだけは「?」だったです。

一騎討ちといっても、過去の斎藤道三(本木雅弘)と義龍(伊藤英明)とか、平清盛(松山ケンイチ)と源義朝(玉木宏)の大将対決とか。あれほどはアホらしくなかったです。でもねえ、なんで怪力(定評)の重忠とひよわ文系(たぶん)義時が、それも素手で対決するんだ。ほんと、NHKって主役同士の一騎討ちが好きなんですね。男らしいと勘違いしてるんだろうか()。

nhk13lords.jpgもうひとつ。今回の大河は弓矢を比較的よくつかいます。壇の浦なんかは珍しく弓が主役で、非常に納得でした()。しかし今度の鶴ヶ峰、弓戦のシーンもあったけどほんのお飾り程度で、やはり刀をふるっての戦がメインです。大鎧をまとった武士を相手に、刀で斬りつけてどうするんだろ。

また、平坦な土地で、雲霞のような大軍にむかって、死兵とはいえ100騎150騎が正面突進しても無理と思うんですが。とうぜん包みこまれて狙い撃ち。鴨撃ちゲームさながらでしょうね。多少チエある武将なら、地形や遮蔽物なんかを利用して賢く攻めそうな気がします。

NHKとか大河チームには「弓は卑怯だ」「弓は絵にならない」という感覚があるんでしょうね。不思議です。大昔の平将門(風と雲と虹と)あたり、ほとんど弓矢合戦だったような印象()があるんですけど。

 

三浦義村だったかな「誰も手を出してはならぬ」とか。一見フェアだけど、常識で考えたらあっというまに義時が殴り殺されます。

さすがに小舟を使った海戦。刀を使うのは無理だったか。

風と雲・・総集編を少し見たらそうでもなかった。弓は使う。しかしやはり主役は刀の感覚。海音寺さんの小説と混同してしまったかな。あっちは可能な限り弓矢で、そのほうが安全で効率がいい。

なぜ弓矢の戦闘がないか・・について、某掲示板で非常に明快な説明を発見。つまり現代の俳優が大鎧で馬を乗りこなすだけでも大変なのに、さらに弓をきれいに引くなんて不可能という見解です。たしかに。重忠の中川大志はカッコよく鏑矢を射ましたが、その他のエキストラは平地で上手に弓をひくだけでもけっこう難しいでしょう。数カ月の速成練習では無理ですね。