新潮文庫★★★
ついでに借りた文庫本。幕末から明治初年まで。半藤さんはご存じのようにアンチ薩長。勝海舟びいきです。ま、だいたい想像の内容で、なかなか楽しかったです(※)。
ま、それはそれとして(過剰な勝ツァン推しは割り引くとして)面白かったのは岩倉使節団のいない間(※)。西郷はほんとうに好き勝手にやったということ。やりまくった。そのいきつく先が「征韓論」ですね。あやうく朝鮮へ出かけるところだった。
ただその後、実質的に明治政府をつくったのは大久保です。完全に「大久保の独裁」ですね。西郷が軍人なら大久保は根っからの政治家。邪魔なのをみんな追い出して、精力的かつ強引に推進した。ただ陸軍だけは山縣か。あの「統帥権」という代物も山縣がつくったらしいし。いちいち上の指示を待っていられない、西南戦争で懲りた、現場のことは現場で決める。納得の仕組みなんですが、これがあとになって軍の暴走につながる。
そして落ち着いたところで大久保は暗殺され、浮き上がったのは伊藤とに山縣。このふたりだけが残ってしまった。
※岩倉使節団は明治4年末から明治6年。この間に西郷がやったのは朝敵大名の大赦。函館戦争の責任者とか賊軍関係も釈放、中央への取り立て。そして戸籍法。山縣と組んで徴兵令まで敢行。
※私も育ちは奥羽列藩系の小さな城下です。遠足では「官軍の弾丸跡残る田舎屋敷」なんかに行った記憶もあり。小6では白虎隊自刃跡とか。