気になったので見てきました。
主要なキャストの中では窪田正孝が良かったですね。なんでいいのか分からんけど、いい。ただ痩せすぎかな。妻夫木も悪くはなかったです。
映画の背景は沖縄、ゴザ。米軍基地から物資を盗んだり堂々と横流ししたりの「戦果アギヤー」たちの、それからの20年です。20年というのは最後がコザ暴動になるからでしょうね。1970年(昭和45年)が暴動です。
そのころの沖縄の空気感みたいなものはよく描かれています。
実は返還(1972年)の少しあと、コザに行ったことがあります。好奇心で歩いた夜の特飲街あたりはかなり不気味でした。暗闇の中からぬーっと現れた黒人兵のグループとすれちがったり。みんな恐ろしく背が高い。「オイ、ヤク モッテルカ」とか聞かれたような。たぶん、そんな意味だった。怖かったです
当時流行っていた大きな円形カウンターが並ぶグランドバー、目の強い女子学生みたいな子が中にいて「あんたら仕事か」と聞かれた(※)。仕事みたいなものかな・・・と曖昧返事したら「嫌いだ」と言われました。金を落としてくれる観光なら歓迎する。仕事で来てるんはみんな金吸い上げて本土に持ち帰る。好かん。
けっこう飲んで、ぼったくられるかな・・・と少し心配でしたが、本土レベルより3割くらいは安かった。別の店では暴動に加わったニイチャンの話もききました。実に楽しかったみたい。数日前から兆しはあったらしい。指笛ピーっと鳴ったら飛び出せ。連絡がまわった、とかとか。すべて含めて、ちょっと胸の痛む沖縄でした。
で、映画感想ですか。総じて悪くはないですね。けっこうストーリーは無茶。ひたすらわめく。殴る。細かいことを気にしないで鑑賞したほうがいい気がします。ただ、見て損するような映画ではないと思います。
※ほんとは沖縄弁というか沖縄なまり。うまく書けません。