「悪の教典」貴志祐介

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akunokyouten.jpg文藝春秋★★★★

再読です。このところまっとうな本を読む気力もなく、楽しめるだろうと、大昔に読んだこれを借り出し。

12年前には「たぶん再読はしません」とか書いてました。いやいや、前より面白かったです。分厚いのにとりついて数日で読み終えてしまった。

記憶違いってあるんですね。ひたすら学校で大暴れかと思っていたら、前半部はそこまでの長い長い導入部だった。つまり生徒たちのいろいろ、背景やら説明やら、校長や教師たちの奇妙な緊張関係。地味そうですが結末を知ってると面白かったです。

そうか、そうだったのか。殺戮者をまちぶせしたアーチェリー部主将の惜しい失敗なんかも、なぜか違って記憶していた。また武器をいっぱい持参かと思い込んでいたけど、メインは猟銃1本だけ。

銃の名前もわかりました。ベレッタ682ゴールドEトラップ。名銃らしい。それに改良スタンガン。手製のブラックジャックなどなど。それにしても二連銃は3.6Kgくらいあるし、銃弾も50発なら1Kgから1.5Kgはありそう。おまけに大怪我していて、他人の靴でひろい夜の学校を走り回る。やはりスーパーマンです。