「双調平家物語 2 飛鳥の巻(承前)」橋本治

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heike2026.jpg中央公論新社★★★★

読めないかもと思っていた「双調平家物語 」ですが、時間を置いたらなぜか不思議に読めるようになった。読んでて面白い。変なもんですね。

で、巻の2。蘇我蝦夷が父馬子の話をして、息子の入鹿がいらいらする。親父もトシくったな・・・。

事情は込み入ってますが入鹿は次代天皇候補の山背大兄皇子を攻め滅ぼしてしまう。山背大兄、ま、蘇我の血も濃くて仲間みたいなもんですが、同時に目ざわりでもある。このへんの関係はねっとり解説をじっくり読んでもらうしかないです。

でまあ目ざわりな山背大兄を排した結果、入鹿が推す古人大兄皇子が有力になる。ただ古人大兄を次の天皇にするには軽皇子がすこし目ざわり。もう一人まだ若すぎるけど中大兄皇子というのもいる。これも邪魔。

そこで動いたのが中臣鎌足で、当時は中臣鎌子ですか。権力には縁のない地味な立ち位置で、いちおう軽皇子の子分みたいになっている。ただ鎌子は非常に賢いので、軽皇子や中大兄の将来は危ないと推測します。それでまず毬打ちゲームに熱中している若い中大兄に接近です。そして中大兄を教育したり焚き付けたりして、ついに入鹿暗殺に成功。

殺人現場を見ておろおろしていた天皇(皇極天皇)は自信を失って軽皇子に譲位。つまり孝徳天皇の誕生ですね。ややこしいなあ。孝徳天皇の次はまた女帝で斉明天皇(なんと皇極天皇の重祚)。

斉明天皇のあとはしばらく空白があって()ようやく天智天皇(中大兄)。このへん史学的にはいろいろ異論もあるようです。なんせ大昔のことだからなあ。万世一系、スッキリとはいきません。

そして鎌足の子供が藤原不比等。双調平家物語はまだまだ続きます。

この間というか前後に白村江の戦いがあります。倭国の敗北。斉明で始めて天智で始末という感じになるのかかな。これも大昔のことで。