父の日

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おそまきながら父の日というんで、新宿にでかけました。久しぶりだなあ。口には出さなかったけど「ひぇー、人が多い・・」です。祭りみたいにゴッタがえしている。インバウンド過剰はほんとうでしたね、たいていは中国語、ときどき韓国語、東南アジアふうの言葉。みなさん楽しそうで元気。たしかに日本は円安、格安なんだなあ。

boushi2024.jpg夏用の帽子とシャツを買ってもらいました。高価なもの、ありがとう。そのあとは西口のホテルで中華。用心して、あまり食べすぎないようにして(飲み物も360mlの青島ビール一本だけ)それでも最後は大満腹でした。

どんどん胃が小さくなります。最近は晩酌も二合で充分になってしまいました。そのうち、痩せるかな。

 

最近の銀行

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所用があって銀行へ二回ほど。去年もネットバンキング絡みで行きはしましたが、うーん、だんだん居心地の悪い場所になってきましたね。

まず、いきなりの訪問は歓迎されません。予約がタテマエです。「そのほうがスムーズです」とか言ってますが、なーに、気安く来るなよということでしょう。どこかの銀行では予約なしで行くと拒否もあると聞いたこともあります。ひどいけど、背に腹なんでしょうね。

ま、前にも書きましたが、銀行は大変です。アベとクロダのせいで利益があがらない構造になってしまった。仕方ないからスタッフ減らして配置を変えて、投資なら大歓迎だけど窓口業務客は来るな。数人のご案内係がフロアでバタバタ対応して()、きれいに言えばコンシェルジュ、たいていの用件はテーブルのノートPCで処理してしまう。最後の最後の仕上げだけは、ま、従来通りに窓口に呼びだすとか。

最初に行ったときは、中年オヤジが顔を赤くしてどなっていました。わざわざ予約時刻に遅刻するなと念押しまでしてきて、いざ行くと知りません、話がわからない。アホか。役立たずのバカを置くな、支店長出せというと外出してるというし、怒りで手が震えて字がかけんわ

その次の日は複数の男性行員が膝をついて車椅子の女性をとりかこんでいる。かなりの高齢。話の内容は不明ですが、かぼそい声で数十分にわたって何か訴えていました。うーん、たまたま行った二回が二回ともトラブっている。よくない雰囲気ですね。

そうそう。なんで二回も行ったのかというと、「今日は処理できないので、もう一度来てほしい」といわれ、了解。で、提示されたのが半月ほど後だったということです()。ただその予約の日でも結局は30~40分かかりました。最後に「お時間おかけしてすみません・・」とポケットティッシュをくれました。銀行から何かもらったなんて、ほんと久しぶりです。

ものすごく忙しそうです。ただし、この人たちの案内、けっこう間違っていたりする。
ひょっとして個人用と同じ外部の予約サイトを使っているのかも。予約しようとすると、簡単な用件でもだいたい2週間ぐらいは先になります。

 

「この国のかたちを見つめ直す」加藤陽子

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konokuninokatati.jpg毎日新聞出版★★★

毎日新聞に連載をもっていたようで、その集録ですね、たぶん。原稿用紙で4~5枚。2010年ごろから2020年あたりかな。

エッンセーや小論ばっかりなので、感想もバラバラですが、著者の本を何冊か読んでる人なら、あ、あの本の背景か・・と思う部分もあるはずです。

初見で面白かったおは、たとえば中井英夫の話。中井は1944年の入営組だそうですが、どこかで「何より驚かされるのは、私たちいわゆる戦中派の年代が(中略)、権力の命じるまま御両親様宛の手紙をしたため、従容として死についたと思われているらしいことで、僅か三十年も経たないのに、もうそんな歪んだ神話や英雄伝説が・・・」と書いている。

従容として、覚悟して死ねるわけないだろ、ということですか。同様、田中小実昌も「戦争に負けたことへのくやしさ、なさけなさというものは、上級の兵と初年兵ではウント違っていたはずだが、当時の初年兵にいまたずねたら、上級の兵だった者とあまりかわらないことを言のではないか」

小実昌ふうにトボけた書き方で、上級と初年兵で具体的にどう違うのか微妙なんですが、ま、なんとなく見当はつく。戦争の「記憶」ですね。記憶は変化する。すぐ忘れられる。

そうそう。面白かったのはプライベートな話。東大で学生たちにずーっと講義してきて、いちばんウケたのは「自分には友達がいないから」と話したときだそうです。みんな嬉しそうに笑ってくれた。大人がそんな恥ずかしいことを公言した、と思ったんじゃないか。

何よりも友達を大事にする。何かに歯向かったりケンカしたりはしない。孤立をなにより恐れる。若者はそうなってしまった。

都知事の住所

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都知事選の告示、来週の水曜らしいですね。賑やかになってきました。

ま、こまかいことは別として、純粋に疑問だったのが安芸高田市の前市長です。まだ若い人のようですが、市長をやめて都知事に立候補。それはよしとして、前市長、住所はどうなっているんだろう。たしか「3か月以上その区域に住所があること」とか条件があったような気がするんだけど・・。いつ安芸高田から東京に引越ししたのか。テレビや新聞では何も触れられていない。

ということで念のために調べてみてびっくり。

3カ月うんぬん・・は議員の場合だけでした。市議会とか県議会とか、議員になるのには、確かにその土地のものじゃないと困る。なるほど。しかし市長とか国会議員なんかは、これが当てはまらないんですね。大阪の野心家がふと神奈川で国会議員を目指してもかまわない。あるいは山奥のタヌキやキツネが都知事を目指しても(少なくとも住所要件においては)問題なし。もちろん日本国民であるかどうかとか、他の疑義は出るでしょうが。

ひぇー。知らんかった・・・です。はるか昔、作家の田中ナニガシが長野県知事になったとき、なんか住民票問題でゴタゴタした記憶があるんだけど。あれはなんだったんだろ。昔すぎてこまかい記憶ゼロ。いずれにせよ、ひとつ賢くなった。

 

禁酒

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久しぶりに採血、検査です。

これ、いつも悩ましいですね。中性脂肪とかなんとかかんとか、言われると後が面倒。少しでも誤魔化すために、やはり数日アルコールを控えるか・・()。

saiketu.jpgいじましい話です。それが自分でも嫌になって、えーい、知るか!と無視パターンで検査を受けると、一カ月後にはきっと困った数値が出る。酒を控えましょう。休肝日をつくって運動しましょう。わかっちゃいるんですけど。

今回は「3日間、禁酒するぞ」と決めました。殊勝です。でも初日の夜はついビール一缶を奥さんと半分コして飲んでしまった。なーに、飲まなかったのと同じです。で、昨日は真面目にノンアル。テレビCMでやってるのを選んで買ったんだけど、昔と変わっていませんね。やはり不味かった。あの味は好かんです。

で、今晩も清く我慢して、明日は午後の検査。はて。調べてみたら「食後12時間」というのが採血の基本らしい。すると朝食とったら少しは影響するってことなのか。うーん。どうするかな。

「ずーっと食べない」のもストイックで美しいけど、でもなあ。せめてコーヒーくらいは飲むか。イジイジと考えています。

ほんと、我ながら哀れになる。人間が小さいです。

そろって飲んべえの義弟の家は、夫婦そろって何日間か酒をガマンするらしい。片方が検査なら、片方もつきあって飲まない。美しい。終った夜は楽しいだろうなあ。

 

本命は Ryzen 7 9700X かな

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台湾で6月4日から始まった「COMPUTEX 2024」という展示会(おそらく)。前日にはAMD(Advanced Micro Devices)のCEO、リサ・スーというオバハンが基調講演をぶちあげる。

本来は業界内の話のはずなんですが、ここで新しいCPUの発表があるんじゃないか。ま、これは秘密でもなんでもなくて、かなりおおっぴら。何カ月も前から真偽まちまちな情報がチョロチョロ漏れてはいたわけです。だから世界中のパソコンおたくが大注目。

ryzen9000.jpgで、ついに公表された。Zen5と称する新世代のCPUで、つまりはRyzen9000リーズ。店頭にならぶのはこの7月予定。価格はたぶん前の7000シリーズと同じ、性能は16%増とかなんとか。

うーん。 ズラズラッと新CPUのリストが紹介されました。

9、7、5、とあって、最高峰はRyzen 9 9950X。いちばん廉価はRyzen 5 9600X。それじゃ高速な9950Xでいいだろ、と考えがちですが、そうは問屋が卸さない。高性能はやたら高価です。おまけに電気を多量に使うので熱くなる。ものすごく熱くなる。目玉焼きが焼ける。冷やすのに大がかりな冷却装置が必要になる。

ryzen9950x.jpgバランスが大事で、一番人気になりそうなのは下から二番目の「Ryzen 7 9700X」でしょうね。性能は間違いなく前世代よりアップしてるし、価格は同レベル。嬉しいことにTDP65Wにおさえてある。要するにあまり高価ではない。あまり熱くもならない。前より扱いやすい()。

予想価格はというと、たぶん399ドル。なーんだ・・・と言いそうになって、ゆるみかかった頬がこわばる。

399ドル×156円+手数料+儲け・・・。うーん。円安相場がタイミング最悪()、初値は7万円の声がかかるんじゃないか。

7万とすると、市場で6万まで落ちるのに1カ月。5万台は2~3カ月か。うーん。うーん。

悩ましいですね。非常に悩ましい。CPUだけでなく、新マザーボード、新メモリ、新CPUクーラー・・・。一式が必要なので、なかなかです。

oba001.jpg発売されると速度とか発熱とか、いろんな実測データで出てくると思います。楽しみ。
よりによって、なんで156円とか157円なんだ。つくづくアベ+クロがうらめしい。怨嗟・・。

 

「淀どの日記」井上 靖

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chikuma-inoueyasusi.jpg筑摩書房★★★

いつ買った本なのか。「現代文学大系70、井上靖集」です。今回はふと気まぐれで「淀どの日記」を読みました。

たまに読むといいですね。えーと、楊貴妃伝なんかもそうですが、井上靖のヒロインは自分の周囲数メートルのことしか知らない。関心がない。そんなに賢いわけでもないし、深く考えているわけでもない。ふつうの女性。嫉妬もするし、意地悪もする。ただ美貌なんで、寄ってくる男どもは多いし、自分からひそかに好いた男もいる。

この本の茶々の場合、若いころは京極の高次です。そもそも京極家ってのは浅井がほろぼした。で、浅井は信長に滅ぼされた。因果ですね。高次は名家の出らしく、色白の美男子(たぶん)。高貴な雰囲気で、若い女の子はあこがれます。のちの大津宰相。関ヶ原でもう一日頑張れば・・というウンのない人。

で、そのあとは蒲生氏郷。あまり知られてはいませんが若い頃から存在感があり、有能な武将といわれていたようです。会津で百万石だったかな。ただし若死。一説には秀吉が毒殺したともいう。ま、そんなウワサもたつような存在感。頼り甲斐がありそうで、茶々はなんとなく好意をいだく。もちろん何もおきません。

で、まあその後は御存じのとおりですが、茶々の周囲の戦や出来事は、みんなオボロです。誰かが詳しく教えてくれるわけでもない、秀吉から詳しい政治方針を聞いたわけでもない。すべて侍女たちからの伝聞や推測です。あるいは誰かが「伝えておいたほうがいい」と決めた内容だけ。秀吉に何人の愛妾がいたのかさえ詳細は知らない。

そうやってなんとなく生きて、権力を得て、わがままに暮らして、子供をもうけて、盲愛して滅亡する。

ま、読後、茶々の人生にはとくに同情も共感もないですが、秀頼だけは少しかわいそう。当時の若者なんで、せめて最後一合戦して華々しく死にたかっただろうなあ。合戦場から駆け戻った真田の息子あたりに「ぜひご出陣をォ!」と要請されて、でも行けない。本人はその気になっても周囲が許してくれない。我を張らない良い子に育てられてきたんでしょうね、たぶん。茶々のいうこと聞いて、大人しく死ぬ。

 

光の君へ

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今年の大河ドラマ「光の君へ」は比較的まじめに見ています。余計だなあ・・という要素は多いけど、ま、仕方ない。ガマンできるレベルでしょう。(去年はひどかったし)

意外や意外で清少納言(ファーストサマー ウイカ)とか藤原斉信(はんにゃ 金田)は好演。小右記の藤原実資(ロバート 秋山)も悪くない。NHKの起用がうまくいってる例ですね。そういえば前の鎌倉殿に出ていた背の高いお笑い(役名わすれた。えーと、ティモンディなんとか)もまずまずだったし、不思議です。

で、どうでもいいレベルの話ですが、気になるのが「御簾」ですね。日中は下までおろしてあって、通風はいいし、中は見えないし。夜なんかは、上げてあった壁板みたいなの(格子、だったか)を閉めるんだと思います。

hikarinokimi.jpgで、その御簾。スダレ。ずーっと前の回ではどこぞの姫のもとへやってきた主役がグイッと端を片寄せて部屋に入った。ま、気が逸っていたんでしょう。無礼だけど一応はなっとく。

しかしこの「片寄せ」のシーンがやたら多い。先週も誰だったか、貴人がグイッと片側をこじあけて廊下へ出てきた。まるで通常みたいな感じ。でもアレやってたらスダレが壊れます。

例の有名な「香炉峰の雪は‥」のシーンだって、「上げよ」と指示されてから係がゆるゆると巻き上げる。なんせ平安の御世ですから、その時間もイベントの大事な要素と思うんですが、テレビでは時間がもったいないのかな。こじ開けドラマ見て「あれがふつうの開け方」と思い込む良い子が増えそうで心配です。

最近は武士の出るようなドラマでも、大事な話を座敷で立ったまましているシーンがよく出てきて、あれも違和感です。昭和の御世、つい自分の子供の頃でも「立ったまましゃべるんじゃない!」と親には叱られました。そもそも畳は座るためのものだし。

細かいですが、せっかくの好ドラマなんで。

春は揚げ物 やうやう太くなりゆく脇腹・・・という替え歌というか替え文、ネットで見かけて笑ってしまった。その世界では有名定番なのかな。

 

砲弾の突進

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いちゃもん付け。なんかうるさい小姑みたいです()。

今日の朝刊。また一面です。フィリピンかなんかの砂浜で砲撃演習。海上の目標に向けて撃ってるみたいです。

「ゴォーッとうなる轟音と共に、砲弾が海に向かって突進する。次の瞬間・・・」

asahi20240529.jpg突進ってのはイノシシとか巨体の相撲取りとか、あるいはモーターボートなんかにも使うかな。重量のあるものが、たぶんに意志をもって前進する。かなりの速度でつき進む。ま、そういうことだと思っていました。。

うーん、砲弾ねぇ・・・。突進する砲弾という表現ははじめて。斬新。海中で魚雷なんかならまだふつうなんですが、空中を走る砲弾だからなあ。じゃ北朝鮮のミサイルだったらどうか。これもやっぱりヘンか。はて。

ひょっとして、いまは使っちゃいけない表現なのかも。小姑に失礼です。
「ゴォーッとうなる轟音」も本当は変なんですが、めくじらがすぎるか。ま、許容範囲。

 

「総員玉砕せよ!」「敗走記」水木しげる

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souingyokusai.jpg講談社文庫★★★

水木しげるのニューギニア、ニューブリテン島もの。ただ、ちょっと予想とは違っていました。

自分の体験。毎日ビンタの悲惨な新兵体験を(たぶん)もちまえの楽観、諦観で能天気な雰囲気につづったものと想像していたのですが、そうではなくて一応は「事実をもとにしたフィクション」「作品」でした。マンガで書かれたことの90%は事実だそうです。

「敗走記」は短編集です。冒頭の作品だけが「水木二等兵」ですが、他は水木とは限らない。聞いた話、関心もったテーマ、へぇー?というエピソード。

たとえば二人の若い色白美人のいる一家が前線部隊のすぐそばに住んでいて()、スパイの疑いもあり、それならいっそ慰安婦になってもらおうという話もあったがなぜか無事に過ぎたり。あるいは現地で出会った色黒美人(これも!)と真面目な兵隊とが仲よくなって、懇願されて部隊と同行したり・・とかいう信じられないような話も。

「総員玉砕せよ!」は長編。とある大隊(支隊)の玉砕の経緯です。まだ若い20代の少佐が500人ほどの大隊(支隊)の長となる。もちろん職業軍人です。「500人といえば、かの楠公がナントカの戦いで率いた兵の数ではないか・・」とか感動している。かなり怖いです。

そういう真面目な少佐がなぜか「玉砕」にとりつかれる。死に時を求めて玉砕を決断する。ラバウルの本部(まだ10万の部隊がいた)に伝えてしまう。ただ、こうした「玉砕」、単純に「やれ!」と命令すれば可能というものでもないですね。それなりの経緯、必然がないと難しい。(

よく知りませんが、硫黄島では可能だった。あるいは必然だった。もっと前、ペリリュー島でもそうした条件があったんでしょう。とこかで新任の少佐がまねして「やるぞ!」と命令したって、うまくいかない。

しかも公式に「玉砕」したはずの部隊。兵が生き残っていては困る。死んでもらうしかない。悲喜劇です。

詳細は省きますが、マンガでは最後に派遣参謀が敗残兵をまとめて突撃する。そして流れ弾で死ぬ。でも実際は「参謀はテキトウなときに上手に逃げます」と水木しげるは語っています。高級将校ってのは戦死しないものなんですね。

登場する兵たちはいつもの水木マンガ。呑気なアホ顔ですが、背景はすごい迫力。鬼気せまるリアリズムです。水木しける、当然ながら絵はうまい。

願いがかなうなら食い物か、それとも女か。どっちか? ミジメな犬のように生きている兵たち(まだ20歳とか21歳とか)にとっては非常に大きなテーマです。
すぐ隣の地区を守っていた連隊長は「あの場所をなぜ、そうまでにして守らねばならなかったのか」と言ったらしい。勝手な(迷惑な)美学だったんですかね。