2005年6月アーカイブ

曇り

20日間の旅から帰ってきました。

計画している段階ではずいぶん長いツアーという印象でしたが、終わってしまえば短い短い。ほんのアッという間でした。

パリ → ブルゴーニュ → ロワール → パリ → ベルギー → パリという手作り行程。さすがにパリは快適そうな小規模の三つ星ホテル、いわゆるプチホテルを抑えたのですが、地方では選択肢が少ないこともあり旧市街内の二つ星を選びました。地方の古い二つ星というのは、人によって評価が違ってきそうですね。いろいろ問題もありましたが、ま、総じては悪くなかったと思います。なんといっても安い。ツインで60ユーロ程度で泊まれます。地方ではレストランなんかも気楽で美味しくて、しかも安いです。ミシュランからダウンロードしたレストランリストが非常に役にたちました。

ま、詳細はそのうちに。

東京は雨が少なかったようで、ベランダは沙漠と化し、鉢植えはカラカラに乾いていました。鉢の下から流れだすくらいどっさり水を補給してやると、萎れた葉がたちまち数時間で緑に蘇りました。現金なものです。

帰国1日。まだ時差がとれていません。頭がかなりボーッとしています。

ユーロ131円

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曇り

昨日は暑かった。暑い中を市役所へ厚生年金から国民年金への切り換え申請。年金手帳を持参しなかったのかと聞かれたが「会社からは貰っていない」と答えると、特にそれ以上は聞かれず新規申請の用紙を書かされる。申請の理由には「紛失」「盗難」などなどあったが「その他」にチェックしろとのこと。ま、どうでもいいです。

今月中には振込の案内が来て、来年3月までの分を一括で入れる予定。これで期限のある申請事務は一応終了。退職するとこのての事務作業がけっこう多いです。

フランス、オランダの国民投票否決を受けて、このところユーロが少し下がっている。たいした差ではないが今のうちに少し両替しておこうと思って吉祥寺の東京三菱へ。当然2階の為替のコーナーかと思ったら、1階に外貨両替機があるから使えと言われる。なるほど、少額紙幣100ユーロパックというのがあるんですね。両替機に札を入れてボタンを押すとパッケージがゴットンと出てくる。いかにも「ユーロを買う」というイメージ。今日の相場は1ユーロ=131円強。日本円→ユーロ両替は139円強。

ベランダのナントカというハーブ(名前は忘れた。けっこうありふれた名前)が最近やけに元気で、腰の高さあたりまで伸び繁っている。このま放置したら際限なく伸長しそうな雰囲気だったが、ついに妻が頭を切り揃えた。どれくらい切るのかなーと思っていたら、ほぼ半分くらいにバッサリ切った。これでうまくすると、あとは横に伸びてくれるでしょう。紅の小さな蕾のついた茎も数本あって、それは妻がコップに活けたようです。 

講談社 ★★

 

shitonihon.jpgこの人の本は初めて。火山大規模災害小説です。「日本沈没」と少し雰囲気が似ています。噴火するのは霧島。

実際には霧島だけでなく、阿蘇カルデラに匹敵する巨大な旧火口が一気に目覚めて大噴火を起こす。正確かどうか知りませんが、たとえば富士山がいっぺんに吹っ飛ぶような規模なのかな。

そんな大噴火が5年後に起きるか10年後に起きるか、それはわかりません。でも多分5000年とか1万年とかのタームで考えれば、起きても不思議ではない。いつかは崩壊する地盤の上に我々は暮らしているわけです。で、もしそんな噴火が発生したとき、九州はどうなり、日本はどうなり、世界はどうなるか。

爽快なくらい悲惨です。宮崎も鹿児島もあっというまに火砕流(あるいはそれに伴うジェット粉塵)で壊滅する。個人がどうこうできるレベルじゃありません。あっという間にまっ平らになる。火山灰は西日本を覆います。作物は全滅。そこに雨が降ると川筋や平野部も全滅(そもそも平野を作ったのは川ですから)。関東平野も悲惨な状況に陥ります。生き残るのは高地・山地、それに沖縄と北海道くらい。日本だけでなく北半球の各地は数年間の冷たい夏、暗い夏となるでしょう。作物は不作となり、餓死者が続出します。

というふうに、なかなかの迫力です。せいぜい半径10~20km程度の規模の噴火で、こんなに影響が出てしまう。

ニーヴン&パーネルの「悪魔のハンマー」、手法や描き方はまったく異なりますが、ちょっと思い出しました。こっちの場合は直径数km程度(たぶん)の彗星がバラバラになって地球に衝突する。たったこれだけのことで地球の文明はほぼ消滅してしまう。

どっちも決して絵空事ではなく、充分可能性のあるシナリオだというのがミソ。地表の生き物にとっては大問題ですが、でもそのうちまた復活して繁殖する。時々は主役交代になったりしますが。そして繁栄を謳歌しているとまた忘れたころにドガーンと来る。母なるガイアってのはしぶといです。

ハヤカワ文庫 ★★★

 

tuf1.jpgジョージ.R.R.マーティンのスペースオペラもので、やけに評判がいい。つい騙されて1巻、2巻を買ってしまった。

なるほど。巻1の「禍つ星」。デブで無毛で人嫌いで菜食主義社で猫好きの大男、宇宙商人ハヴィランド・タフがいかにして失われたテクノロジー満載の巨大胚種船を手にいれ、華麗なる環境エンジニアに転身したか。そして訪れる星々でいかなる冒険をするか・・・。

悪くはないけど、でもこの主人公、そんなに魅力的なキャラなのかなー。ま、デフ、ハゲといった通常のマイナス要因を寄せ集めて面白い人物を創造した点では、さすがR.R.マーティン。当然のことながら文章もそれなりに凝っているし味もある。

 続編の「タフの方舟2 天の果実」になるとタフの性格が更に曖昧になる。こすっからさが前面に出てくるわりには惚けた雰囲気がなくなってきて、可愛げがなくなる。だんだん偉そうになってくる。

tuf2.jpgなどなど、決して大傑作ではないと思うけど、でも佳品でしょうね。船首から船尾まで30キロ(だったかな)の巨大な船に、数匹の猫だけを友に暮らすという設定。同じようなケースではダン・シモンズの「ハイぺリオン」ですか、領事と称される人物が船内格納の人口知能だけを相手に孤独に暮らすというあたりと少し似た匂いもありますね。

脱線ですが、ダン・シモンズの場合は、この孤独な領事にスタインウェイかなんかをガンガン弾かせるといふうな臭い悪趣味があって、これは閉口でした。他にもいろいろあったなー。博物館ものの拳銃が好きとか、ライトの建築にこだわるとか、ジョン・キーツがどうとか。変な人です、シモンズというのは。

ま、関係ないシモンズの悪口(でもハイぺリオン・シリーズは傑作)はともかく。このR.R.マーティンの2冊は買って損するものではありませんでした。再読もたぶん、可能でしょう。

(意図したわけではないけど、これで3冊、猫がらみが並んでしまった)

曇り

このところ入れ込んでいるGeorge R. R. Martinのオフィシャルサイトを見たら、ようやくSong of Ice & Fireシリーズの第4巻「A Feast for Crows」が刊行らしい。当初の予定からすると1年~1年半遅れになるのかな。

パクッとアマゾンに注文したいところだが、まだハードカバー版しかなくて高い。安いペーパーバックが出るのはもう少し待たないといけないようだ。おまけにMartinオヤヂ、やけにシコシコ書いたらしく、巻4を分割してしまって「A Dance with Dragons」なる別冊(?)も出すとのこと。

各章が複数視点で描かれているシリーズなのだが、大部の1冊を視点別にしてバッサリ切ってしまい、両方あわせてようやく時系列的に揃うという形にしてしまったらしい。「気に入らなければ、カミソリで各章を切り取って1冊に製本したらいい」などと勝手なことを言っている。おまけに「A Dance with Dragons」はまだ完全脱稿していない。なんともややこしい・・。

来月か再来月あたりに注文する予定。2冊一緒に注文できるといいんだが。たぶん両方あわせると1500ページは軽く越しそうな様子で、嬉しいけれども読むのが辛い。

東京創元社 ★★

 

nekohadaremo.jpgアン・マキャフリーといえば「歌う船」シリーズとか「パーンの竜騎士」シリーズなんかが有名なのかな。私は船シリーズはちょっと苦手(フェミニンすぎる・・)ですが「パーン」の最初の作品は非常に好きでした。確か復讐に燃えた感応能力のある少女が騎士に発見されて、女王竜のパートナーになる。汚い少女が岩穴の風呂で体を何度も何度も洗って、もつれた蜘蛛の巣のような髪が流れていくというシーン、不思議にまだ記憶しています。

ま、それはともかく。マキャフリーは猫が超好きだったらしく、こんな猫の童話を書いているんですね。亡くなった摂政の遺志を受けた飼い猫が、若い領主をそれとなくサポートして領国の危機を脱するというようなストーリーです。口をきかない「長靴を履いた猫」ですか。

童話ではありますが、そこそこ楽しめる一編でした。

小学館 ★★★

 

balonneko.jpg神坂次郎というと「元禄御畳奉行の日記」しか知りません。今回の「猫男爵」、内容がまったく見当もつかない本でしたが、なんとなく面白そうで借り出し。

実話のようです。上州の片隅を領する百二十石(百二十万石ではない)の大名・岩松満次郎俊純という人の話。大名という言い方が正しいかどうかは不明ですが、少なくも大名の格式は持っていた。何故かというとこの人、なんと八幡太郎義家の正嫡であり、おまけに新田源氏の由緒正しい血もひいている。ほぼ純血種の源氏ですな。

なんせ神君・徳川家康がこの系図を流用(盗用)している関係で粗略にはできない。通常なら万石くらいは貰っても不思議ではないんだけど、当時のご先祖が家康に系図を譲らなかったので不興を買い、その結果が二十石。その後いろいろあって百二十石にはなったんですが、こんな収入で暮らしていけるわけがないです。

したがって工夫します。主な収入は正月の年始回り。あちこちの上屋敷に年賀に行って頂き物をする。家紋をあちこちに貸し出す。たとえば飛脚に貸してやると、その飛脚は大名飛脚の扱いになるんで実にスムーズに通行できますわな。

その他、関八州ネズミの被害を防ぐために効験あらたかな猫の絵を描いて下げ渡す。代々この家の当主は子供の頃から猫の絵を練習したんだそうです。

というような不思議な家のお話に、神坂さん発掘(ばっかりでもいなと思うけど)の当時の面白エピソードをいろいろ取り混ぜてあります。

そうそう、明治の元勲・井上馨の奥さん「武子」はこの満次郎俊純の娘なんだとか。鹿鳴館の主役ですが、なんとなく・井上武子ってのは芸者あがりとばっかり思い込んでいました。

一段落

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晴れ

不思議なことに、なんか忙しいです。

離職票が届いたり、銀行へ振込にいったり、年金関係を調べたり(これが実に複雑!)、退職の挨拶ハガキを考えたり、動かなくなったプリンタサーバを修復したり、旅行関係をまた再チェックしたり。なんやかんやで1日があっというまに過ぎてしまう。

ま、会社で仕事をしているときだって、同じようなものですか。目の色変わる超忙しい日もあったけど、なんとなく過ぎてしまって「え? 今日は何にもしてないのにもう6時だ・・」というような日も珍しくなかったし。下手するとくだらない会議々々だけで過ぎてしまう1日もあったし。

ということで少し落ち着いたところで、昨日の挨拶メールの返信がポロポロ来ているのでフォローメール。今後の仕事に少しでも繋がるかもしれないし、マメに書いておかないと。 

自由

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小雨

無職初日の昨日は快晴。清々しい好天だった。前日が二日酔で一滴もアルコールを摂取していないため、スッキリと覚醒。爽快に起床。昼前にまた会社へ行って社長に挨拶し、残っていた手続きを完了。途中で時間をつぶすため銀座までフラフラ歩いて本屋を見た後で、八丁目の天国で1000円の「お昼天丼」。美味しかったけど、後でまた胃が重くなってきた。二日酔いがまだ完治していない様子だ。よほど胃を痛めてしまったらしい。

銀行へ行ったり、何をしたりで、結局帰宅は5時過ぎ。

で、小雨の今日は健康保険を任意継続にするので、その手続きのため健保へ。1カ月分は現金で支払い。あとの分は一括振込にする。一括にすると少し安くなるし、振込期日に気をつかわなくていいのが取り柄。新しい保険証カードをもらって帰る。

帰宅してから文案をちょっと考え、あちこちへメールで退職の挨拶を送付。しかしメールでは無理な人も数人いるし、親戚関係にも一応は挨拶が必要だから、やっぱりハガキも作らないとだめだろうな。明日はハガキ印刷でもやってみるか。

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