2012年8月アーカイブ

sunamookoku.jpg★★★ 講談社

上下巻。ホームレスに転落した証券マンが、不思議なオーラをもつ巨体の男や、やさぐれ占い師に出会って、そこから教団をつくりあげるお話。

大昔、新興宗教はぜったいに儲かるなあと考えたこともありました。ただし、特殊な魅力のある教祖役の人間が絶対に必要。あとはうまく切り盛りして、上手に仕掛けをつくっていく裏方が必須。この二つがうまくかみ合えば、大儲けできるかもしれません。しかも欲張りすぎてもいけないし、欲がなくてもいけない。オカルトに走りすぎてもいけない。下手な会社経営より難しい。

教義そのものは何でもいいんです。「朝起きたら挨拶する」「太陽に柏手を打つ」「人には優しく、親切に」などなど。

運営がなかなか難しいから、現実には成功例が少ないんでしょうね。

ということで、ある有能な事務方が信仰宗教を組織する。けっこううまく行くんですが、でも大規模になってくるとお決まりの内輪もめが始まって、いろいろあって、あれれれれ?というパターン。

荻原浩という人、デティールをしっかり書いてくれるので、ストーリーに溶け込めます。この本も半分くらいは悲惨なホームレスの日々の詳細な描写。とても楽しい本でした。

ienorireki02.jpg★★★ キネマ旬報社

「文化人・芸術家篇」がそこそこ面白かったので、他の2冊も借り出し。

ま、とくに書くこともないですが、それぞれ良かったです。通常のインタビューではなかなか引き出せないようなネタ話がたくさんある。興味本位として、楽しめました。

「事実」としてびっくりしたのは丹波哲郎。あのえらそうな雰囲気は半分芝居と思ってましたが、ひょっとしたら地金だったかもしれない。育った祖父の家は敷地3万坪(しかも東京どまんなか)だったとか。代々の薬師で明治の頃は勅使を迎えるような家だったらしい。その後に父と暮らした(新宿の)家も数千坪。あは。

kenryokuno.jpg★★★ 講談社

読了。

非常に面白い本でした。本編の「双調平家物語」よりいいです。本編はいちおう物語(小説?)なので、ぐだぐただらだら、ひたすら書き綴っている。その点、ノートは橋本が読者に対して説明し、解説するという姿勢。一応はスッキリ論理的な叙述でもあり、理屈は頭にはいりやすいです。

といったって、橋本本です。やはりグダグダ ネチネチはしてますけどね。

なぜ清盛は「悪」なのか。という疑問から入り、どんどん遡って、結局は天武天皇の妻であるうののさらら(持統天皇)へ行き着きます。ここから日本の「強い女」「天皇ではない実権者」の存在が始まった。しかし持統天皇が権力を握ったのは、権力を握ろうと思ったからではなく、可愛い息子の草壁皇子が死んでしまったんで今度は可愛い孫の軽皇子(文武天皇)に権力を継がせようとしたから。

権力を握って何かをしよう・・と思ったわけじゃない。このへんの説明が橋本流で、わかったようなわからないような。

ま、いずれにしても「院政の始まりは持統天皇」。そういうことらしいです。

この 双調平家物語ノート、そのうちまた再読したいです。やたら掲載の年表も読み残しが多いし。うーん、いっそ買ってしまう気もあるんですが、在庫切れの雰囲気。いい出物があったら考えてみます。

久しぶりにネットをうろうろしてみました。

ハードディスクはまだ値が下がっていません。いま使っているSeagateの500GB、一昨年去年と2枚買って、一時は3000円台でしたが、あれが底値だったようです。

ふーん、最近は1TB、2TBが主流なんですね。3TBなんてのもある。人気はWestern Digitalらしい。Seagateもまだ健在。あとは日立。

plex.jpgついでに見ていてちょっと驚いたのは、2.5インチサイズのSSD、つまりフラッシュメモリドライブがずいぶん値下がりしていること。128GBなら1万円を割っています。おまけに256GBとか512GBなんて大容量のものも出てるんですね。ほとんどハードディスクです。

稼働部分のない超高速ハードディスクであるSSD、出現の頃から気にはかかっていましたが、なにしろ高価で容量も小さかった。OSを入れるだけでも目一杯なんじゃ、いろいろ面倒です。おまけに寿命の問題もあったし、ま、とうぶんは用なしだなと達観していたのですが・・・。

気になって、いま使っているCディスクをチェックしてみたら使用サイズは52GBでした。データ関係はDディスクに振り分けるなど、なるべく余計なものは入れないようにしてはいますが、それにしても52GB。もし128GBのSSDなら起動ディスクにして十分に余裕がありそうです。

また寿命に関しても、かなり改善されているようです。毎日デフラグするとか、変テコリンな使い方さえしなければ、なんとなく4年や5年は持ちそうな雰囲気。もっと使えるという説もあるらしい。

大昔、パソコン(マイコン)を使い始めた頃、でフリップフロップ回路とかスタティックRAM(SRAM)について読んだことがあります。ほとんど電気を使わなくても記憶をずーっと保持できるようなメモリ。こういうメモリをたっぷり使ったら速いだろうなと思った記憶があります。OSもアプリもみーんなこのメモリに入れてしまったらものすごい。でも超高価になりそう。当時の主メモリなんて、せいぜい1Mbyte程度でしたが、いや無理だ無理だ、夢物語・・・。でも、それが実現してしまったんですね。ひぇー。

今のSSDに使われているのはNAND型フラッシュメモリというものらしく、よく知りませんが1987年に東芝で発明とWIKIにありました。USBメモリも同じもののようです。そうか、「SRAMの記憶媒体があったらいいな」と、ボーッと空想していたころに考え出されたものなのか。

で、SSD。ブランドも、昔はインテルが高価ながら信頼で一押しみたいな感じでした。でも、これも変化している。Crucialが鉄板だとか、いやPlextorがいいとか。ふーん。コントローラもMarvellが人気らしい。へえー、Marvellですか。

もっと調べてみたら、SSDの速度や寿命は容量と関係が深い。128GBのSSDより256GBのもののほうがはるかに快適で長持ちする。ま、そりゃそうでしょうけど。

などなど。けっこう関心を持ってしまいました。たいして切実なもんじゃないですが、次はハードディスクの代わりにSSD導入を考えてもいいなあ。現状の狙いはPlextorのPX-128M5Sという型番ですが、もう暫くの間、いろいろ調べまくって遊びます。

※フリップフロップ回路
完璧文系人間なので、これを説明する力はありません。若いころ、必死に回路をたどってみて、なるほど!と感動した記憶あり。技術屋さんって、ほんと、すごいことを考える。Aの水門開けてBの水門を閉じるとCの田んぼに水が流れて、AとBの両方を開けると水が止まり、両方締めても流れ続けるみたいな、手品のような結果が出る不思議な回路です。(←このタトエはまったくデマカセです。手品的という部分だけは事実)

この回路のメモリは非常に便利なのであちこちで実際に使われてるみたいです。ただ複雑回路であるため、コストがかかる。それを改良して安価にしたのが「NAND」というものらしい。

※Marvell
なんかマザーボードにくっついてるコントローラなんかでよく見かける名前ですね。前にこれ絡みで苦労した記憶あり。SATAコネクタかなんかだったかな。

※Plextor
CDドライブなんかの光学ドライブメーカーと思ってました。

ienorireki.jpg★★★ キネマ旬報社

人の歴史とは、住んでいた家の歴史でもある。そういう意味でこの「どんな家に住んでいたか」を語ってもらう企画は大成功でしょうね。

週刊誌に連載していたもののようです。著者の斎藤明美という人、高峰秀子にべったりして「ママ」とか「お母さん」とか言ってた人で、そのうち養女にもなったらしい。なんか気味悪い、臭い女だなあという印象を持っていました。

ま、そういう悪印象とは別に、この本は面白かったです。文章うんぬんより、素材が圧倒的に面白い。通常のインタビューではなかなか出てこない本音というか、その芸能人の芯の部分が素で出てくる。昔住んでいたたとえば四畳半のアパート、間取りを説明し、トイレや台所の話をしているうちに、そのころの生の感情が噴出してくるんでしょうね。

だからでしょう。語り手が泣き始める光景がけっこう出てくる。

いい本でした。おしむらく読み返す時間がなかった。

やれやれ。ようやく終わった。オリンピック、特に見る気はなくてもついつい見てしまいます。で、見始めると、それなりに面白いからずーっと見続ける。見続けると、なんか疲れる。エアコン入ってなくて(夜になって数時間使うだけ)、暑いからね。汗を拭きながらテレビ観戦。

ぐったり疲れました。

いちおうメモしておくか。2012年ロンドン。7+14+17でメダル数38コだそうです。ウン十年ぶりに獲得!というのが目立ちました。
久しぶりに見にいったサイトがつぶれていました。ここのサーバ(※)を使っていたらしい。

詳細は不明ですが、まともに検証していないプログラムを走らせたようですね。それでデータが次々と削除され、おまけにバックアップデータも同時に削除してしまったらしい。もう2カ月前。ちょっと信じられないようなケースです。ま、完全な人災というべきでしょう。

知りませんでしたがそこそこ大きなレンタルサーバのようで、あのホワイト犬の系統というか傘下みたいです。しっかりローカルバックアップ取れてなかった個々の会社や個人が酷い目にあった。メールデータが消えたり、情報漏洩の危険も出てきたり。たいへん。

あのサイボウズも煽りをくらったみたいですね。サイボウズOffice 9。で、大切なデータをネットに置いて安心していた会社も大騒ぎになった。すべてまともに保障したら超巨額になるはずですが、ま、無理だろうなあ。どうせ契約書には小さな文字で「・・の場合は責を負いません」とか書いてあるだろうと思います。

少し心配になって、ささやかながら自分のサイトのバックアップも確認してみました。もちろんファイルはローカルにすべて(二重に)置いあります。元通りにファイルを単純アップロードすることなら可能なはずです。

ただ、MTがそれだけで復元できるとは思えないし、実はMovableTypeお仕着せの「バックアップ」ってのが、どうも心もとない。なんかバックアップデータが小さすぎる気がするし、やるたびにデータ量が違ったりもするし。たぶんデータベースからの書き出しとかやればいいんでしょうが、よくわからん。知っているのは化石時代のアシュトンテイト「dBASEII」までです。

それに、大昔のWindowsの頃から「システム復元」はたいてい失敗するのが常でした。なぜか、うまくいかない。たいてい理由不明のエラーが出で、それでオシマイ。

確信。やっぱり「クラウド」なんて雲をつかむようなのは信用しちゃいかんのだ。うん。


※ 追記
サーバは引越しなのか移転なのかURL変更の様子。迷惑かけちゃいけないのでリンクを切りました


kabuto.jpg夜、ベランダに出たらカブトムシがいた。そこそこ大きい。お尻から角の先まで5cmから6cm程度

ふーん、と見てそのまま食事。終わってからまたベランダに出たら同じ所にまだいた。

夜行性の甲虫らしいですが、こんなところじゃ餌もないし、卵も生めないぞ。つかまえて売りに出すほどの大きさではないし、かといって放置も気にかかる。踏んだりしたらいやですからね。

箸にすがらせて持ち上げ、外に放り投げました。かなりズッシリと重量がありました。どこの家に飛んでったのやら。男の子のいる家ならけっこう騒ぎになるかもしれません。

inseino2.jpg★★★★ 講談社

書棚で発見してすぐ借り出したのですが、巻1ではなく巻2だった。ま、だから問題になるというような本でもないと思います。

なるほど。本編より、こっちのほうが読みやすいですね。一種の創作ノートなので、核心部分をストレートに書いてくれている。ストレートっていったって、なにしろ双調平家なんで、それなりに晦渋ではありますが。

例によって系図やら年表やらがたくさんあり、なるほどという部分が多いです。いろいろ「なるほど」がありましたが、いちばん印象に残ったのは時系列。時系列というより、事件と事件の間に流れていた月日とか、それが起きた順番ですね。

平家物語(もちろん通俗もの)を読むと、なんとなく首尾が一貫して、トントントンと因果関係の連続だったような錯覚があります。でも、なんか違和感が残る。ここで何故キヨモリは太政大臣になったんだろう、とか、この事件とこっちの事件、同じ時期だったんだろうか、前後があったんだろうかとか。

たとえば以仁王の令旨、新宮十郎行家のどさ回り、頼朝の旗揚げ、義仲の活躍、平家逃亡、屋島・・・実はそれぞれがけっこうタイムラグがある。頼朝決起から壇の浦までだって、印象としてはせいぜい1年とか2年程度なんですが実際はぜーんぜん違う。べらぼうにノンビリしてたみたいです。

バッサリ言うと「みんなヤル気がなかった」ということらしい。頼朝は日本平定などどいう野望はさらさらなかったし、それどころか平氏ときっちり戦争する気もあったのやらどうやら。

みーんないい加減で適当。そういう時代だったんでしょうね。

面白かったんで、「ノート1」も借り出します。

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