人の存在の証

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曇り

家にいて夕方など、妻がレンジを使っている時(つまり換気扇がついている)、わりあい頻繁にスリスリと寄っていきます。なるべく邪魔にならないよう、壁際にぺったりくっついて、ま、いろいろ無駄話をしたりします。ついでに(?)タバコを吸います。夫婦の貴重な対話の時間というべきですね。

毎度々々同じことを繰り返していると恐ろしいことに、いつしか白い壁がうっすらと黒ずんできます。ちょうど私の肩のあたりが当たる場所ですね。ちょっと壁に寄り掛かって立つことが多いものですから。

前に住んでいた横浜の家の台所もそうでした。 肩の場所、肘の当たる箇所の柱のペンキがはげてしまった。奥さんは嫌がっていたものです。

今のマシンョン、住み始めてからまだ2年強ですが、真っ白だった台所にも、いつしか「寄り掛かりタバコ」の微かな証拠が残り始めたようです。昨夜も「ここ、黒ずんできたのよね」と妻が言います。ヤバイ、また文句言われるかな、もし言われたら「生活の自然な汚れなんだから仕方ないだろ」という趣旨で反論しようと身構えたのですが・・・。

「でも、家とか壁紙っていつかは汚れるのよね。家をキレイにするのが目的で生きてるわけじゃないんだし・・」

物分かりが良すぎる。ちょっと違和感。違和感は残りましたが、ま、細かいことは気にしない。うん、そうだそうだ、と賛同して、もう一服、ゆっくり吸わせてもらいました。ただし灰は絶対に散らさぬよう、また煙が妻の方へは流れないよう、十分気をつかったことは言うまでもありません。