「ドーダの近代史」 鹿島茂

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doda.jpg★ 朝日新聞社

ようするに「ドーダ!」という自己愛・威張り動機で人間は行動。歴史もこれで動いている、という理論のようです。もっともな話なんですが、「え? 当然でしょ。何をいまさら」という感じもする。

ま、強いていえば「陽ドーダ」「陰ドーダ」「外ドーダ」「内ドーダ」と4分類したのが鹿島流なんでしょうけど、これも平凡ですわな。

中身はなんとも非論理的な「水戸学」の中身とか(こんな怪しい理論に幕末の青年たちは大感動した。ものごとは非論理的なほうが感動を呼ぶ)、訳のわからない西郷隆盛の行動規範とか、なぜか中江兆民の正体とか。

会沢正志斎なんかの水戸学のいいかげんさを徹底的にくさしているのは面白かったし、中江兆民が感動したというルソーの主張のこれまたいいかげんさとか。それなりに光る部分もあったんですが、それと「ドーダ」がどう絡んでくるのか。全体にちょっと無理スジ展開だった気がします。