2017年8月アーカイブ

★★ 朝日出版
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進化論の通俗解説書かと思って借り出しましたが、いやいや、まったく毛色が違った。

吉川浩満という人、どういうバックボーンの書き手かは知りませんが、きっと頭がいいんだろうな。頭脳明晰。なんとなくグダグタ混乱している「進化論」の現状を整理し直すというか、定義するというか、A4で4~5枚でもサラッと語れるところを堂々たる一冊にした。

ごくかついまむと、多くの人がいう「進化論」は実はダーウィンの進化論ではない。強いていうと社会ラマルク主義、あるいはスペンサー主義なんだそうです。ラマルクってのは、用不用説。獲得形質が遺伝すると唱えた。スペンサー主義もけっこう難しいですが、ま、乱暴にいうと単純から複雑への変化が進化であるという考え。目的があって、それに向かって進化がすすむ。

人類は進化によってより優秀なものになる。社会もまた進化して理想社会に向かって進む。
優勝劣敗です。適者生存。「良いもの」になるのが進化・・・みんなが大好きなテーマですが、この考えが実は大問題だった。

実は適者生存という言葉を使うからややこしくなる。いかにも生存するに値する資質が何かあるような誤解。そうではなく、実際には「生き残ったものを適者と呼ぶ」のが正しい。適者だからその種が生き延びたのではなく、たまたま生き延びた種が適者。必然ではなく、偶然ですね。そういう意味で「理不尽な進化」です。どの種が滅亡し、どの種が残るかに理由なんてない。

書の後半はグールドとドーキンスの論争について、くどいくらい詳細に語ってくれます。そうか、この二人、ガタガタやってたような雰囲気があったけど、そういう内容だったのか。ただし、どういう内容だったか、今それを説明する力は私にはないです。超賢い二人が派手な綱渡りみたいに論争、大喧嘩した。論点に大きな差はないようにも見えますが、きっと彼らには大問題だったんだろうな。はい、トシのせいもあってどんどん頭が悪くなっています。読むのに疲れた。最後のほうはしんどかったです。

※ 経験則だけど、ウィトゲンシュタインの名前がででくるような本は読み通せた試しがない。

★★★ 集英社
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まだ単行本になっていない小説が残っていたんですね。遺作かな。もう皆無かと思っていた。

短編集です。女主人公ものというか、官能物というか、けっこうあるパターンですね。語り手の女が愛欲ゆえにどんどん崩れていく。転落していく。特有のドロドロした粘っこい描写が特徴です。

そうそう。本寿院を主人公にした短編も収録されていますが「大河篤姫」で高畑淳子が演じた本寿院とは違います。篤姫の本寿院は13代家定の生母。こっちの本寿院は尾張徳川、3代藩主の側室で、第4代の生母。美人だったけど藩政に関与してみんなの憎しみを買った。性淫奔といわれ、さんざん悪口を書かれているらしい。

さらさらっと読み終えました。どれも達者です。

いやー慌てた。いつもの通りまずモニターの電源を入れて、それからPCのメインスイッチをオン。グリグリグリ・・・と立ち上がるはずが、あれ、ウンともスンとも言わない

焦りました。真っ先に疑うのはマザーボードの破損です。しかし筐体のフタを開けてもう一度電源を入れ直すと、なんとなく大丈夫そうに見える。変なビープ音もしないし、LEDランプも点灯している。ファンも回っている。確認してみると、ハードディスクにもアクセスしているようだし。とくに変な動きの気配は感じられない。そうするとモニターのほうに問題が生じたのか。

モニターは真っ暗のまま、電源ランプがチカチカしているだけです。ためしに画面調整ボタンを押してみるけど、まったく反応なし。うーん・・。困ったなあ。

思いついて、本体ではなくリモコンの「ブライトネス調節」ボタンを押してみると、よしよし、反応する。しかしいったん切って、もう一度ボタンを押してみると、今度は反応なし。力を使い果たして応答打ち切りになったみたいです。本体下部の調節ボタンを押してみても、もちろん無反応です。

こうなったらなんでもやってみるか。PCの電源をいったん落として、モニターの裏側の電源ケーブルを確認。データケーブル(DVD-I) も確認。それからリモコンの映像入力ボタンを片っ端から押す。D-SUBとかDVD-IとかHDMI1とかです。最後にもう一度DVD-Iを押す。

たいして期待せずまた電源投入。んんん・・・やった・・通じた。馴染みの画面です。成功。起動画面。


RU-DM2016.jpg結論。あくまで可能性ですが、前回にリモコンでモニター電源を落とす際、間違ってすぐ下の「D-SUB」ボタンも押したのかもしれない。もちろんD-SUBケーブルなんてつながっていないので、以後はモニターと本体の間は途絶。真っ暗なまま。理屈は合っている。

一応は納得ですが、それにしては本体の「画面調節」ボタンがまったく反応しないのは気に食わない。不具合が進行してきた気配でしたが、ついに壊れたらしい。こうなるとこのモニター、いつまで持つか。あんまり期待できないだろうなあ。

用心して、次のモニターを調べておかないと。また出費です。

とつぜん天井の照明がプツッと切れました。こういうパターン、珍しいですね。通常はチカチカ点滅が激しくなって、だんだん悪化して、そのうちダメになる。いきなり切れるのは珍しいです。

最近暗いなあとは感じていたんです。大小2本組の蛍光サークル管のうち、小さいのが切れてしまって大きいのだけになっていた。で、その大きいのもついに切れた。

しかたなく、駅前のヤマダ電気へいきました。すると目的のスリム管2本組みの在庫がない。いや、白っぽい昼光色はあるんですが、すこし赤みがかった昼白色がない。昼光色、昼色、メーカーによっては「クール色、フレッシュ色」とか「ナチュラル色、マイルド色」と呼称しているようです。

で、昼白色(ナチュラル色、マイルド色)がほしいので店員に聞いてみると、もう在庫限り。並んでいるのしかないらしい。また、たとえあっても決して安くない。LEDに換えたほうがいいんじゃないですか。なるほど。

たしかにLED製品は安くなっています。狭い六畳用で古い型番なら6000円くらいで陳列。在庫処分ふうのHH-CB1260A(パナ)というのを買って、そのままさげて帰りました。十分明るいです。また調光、調色も可能。文句はありません。一気に部屋が明るくなりました。ちょっと暗めに調節して使っています。
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で、それはいんですが、部屋がかなり青っぽくなるんですね。海の底みたいな雰囲気になる。といって調色をいじって赤を強くすると、なんか夕方みたいになる。うーん。液晶ディスプレーの色調も違って見える。

三菱RDT232WX、色味の調節が可能なので、まずで青のスライドを弱くする。つぎに赤を強くしようと思ってを押すけど反応しない。しかし←の操作ボタンは効く。間違って96%まで下げてしまったのを元に戻そうとしたけど、まったく動かず。変だなあ・・と何回か→を押しているとプツッと電源が切れる。ちなみに三菱RDT232WXの操作ボタンは本体の下部に隠れていて、非常に押しにくいです。ボタンも小さなクギの先みたいな形状。本体は悪くないのに、こうした操作系まわりが貧弱なのが悲しいです。

何回も同じことをやった結論。「↓」「←」 の操作ボタンはかうじて効く。「→」は完全に効かない。何回も「→」を押していると、更に右の電源オフボタンが誤動作する。以上、つねに同じ。

あんまりやりすぎると故障するかもしれないですぞ。最悪、電源が落ちたままになったりして。クワバラクワバラ。怖くなったので、操作は終了。


★★★ 光文社
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密林生活をテーマにしたものかな・・と借り出してみたら、意外や実話をミックスさせた奇妙なSFだった。

SFというのも少し違うかな。不老不死というSF部分もあるけど、肝心なのは文明と始原の対比とでもいうか、ま、ちょっと違う部分にあるようです。

後にノーベル医学賞受賞者となる、好かんタイプの高慢ちき若い男がなぜか赤道直下、孤絶した太平洋の島へ行ってフィールドリサーチ。そこには不思議な未開の島があり、深い森の奥には怪しげな連中がくらしている。しかも人間だけでなく、ヒトともサルともつかない不思議な生き物もいて、カメもいて・・・。

ということで、だんだん不老不死の秘密がかいま見えてくる。しかしそれはさして重要なテーマではないらしく、じゃ何が重要なんだ?というとうまく説明できない。少なくともここではない。すまんです。

ま、けっこう面白い本でした。たぶん日系らしいこの作者の処女作。「実話」の部分というのは、実際に南の島でクールー病を発見した学者がいたらしい。ヤコブとか狂牛病と同じで、脳のプリオン体がなんたらという病気らしいです。脳を食べると食べた人間もワヤになる。食人習慣のある島では、そうした病気が発生していた。で、その発見者のその研究者も実際ノーベル賞をもらったし、その後は性的児童虐待で有罪となっています。このへんが小説と同じ。

ちなみに「作者は女性かな」と思ったらピンゴ!大当たり。密林生活の過酷さの描写が妙にきれいなんです。たいていの男性作家ならこのへん、もっともっと汚く惨めにする。


テレビを点けたらやっていた古い寺の紹介番組。鳥取というか三朝にある三徳山三佛寺ですが、その山寺の奥の院が「投入堂」。険しい岸壁の中腹のオーバーハングしたくぼみに、無理や小さな堂が押し込んである。建てたというよりはめこんだはいう表現が正しい。足場もないのに、どうやって建てたか不思議だが、実は麓で作ったのを役小角がエイッと飛翔させて、そのくぼみに投げ入れた。

というようなことをネットで調べていたら、山に登るのは危険なので事前に厳重な服装チェックがあると書かれていた。曰く「・・・・服装にご注意願います。スカート・スラックスの着用はお止め下さい」。これは三朝温泉の案内ページ。ん、スカート厳禁はわかるけどスラックスもダメなのか。面妖な。まさかショートパンツや作務衣推奨ということでもあるまいし、ようするに女人禁制を婉曲に言ってる?

気になってあちこち探すと、同じ文面を引用したページが多い。ネットって、こういうパターンが多いですね。検索してヒット件数がやたら多くても、なぜかオリジナルは一つだけ。みーんなそれを盗用している。しかも困ったことに、そのオリジナルがあまり信用できない

はい。根気よく探すと正しいのも発見できました。こっちは三徳山三佛寺のホームページ。きちんと「スカート・かかとの高い靴・革靴・サンダル・スリッパ・・・」がダメですと書かれています。納得。それにしても、どういう経緯でこれが「スカート・スラックス」になってしまっだんだろ。

鰻を食べてきました。どうせ鰻なら野田岩。それも麻布飯倉の本店でしょう。なーんて偉そうに書いてますが、行くのは初めてです。赤羽橋から5~6分。東京タワーのすぐそばです。東京タワー、久しぶりに近くから眺めましたが、あいかわらず風格があります。

店は混んでいました。もちろん予約して行ったんですが、玄関から二階、三階へと続く廊下にズラーッと待ち客が並んでいる。60~70人。通路を歩くのも不便。おどろきました。後で思えば二の丑が近かったから、それでとりわけ混んでたんでしょうか。

野田岩の鰻、なるほどという味ですね。あっさり甘みのないタレ味。焼け焦げがなくて、上品でしつこくない。こういう方向の味を目指しているんだな・・となんとなく感じ取れます。基準になります。そうそう、箸休めにはダイコンのすり下ろしが盛られていました。なんの味かわかりませんが、これもほのかで悪くない後味です。

コースで志ら焼(白焼き)と茶碗蒸し付き。天然鰻が供される時期らしい。十分な量です。飽きのこないいいお店でした。

★★ 小学館
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米国の青年。幼いころに両親が離婚して捨てられた形で、元海軍提督である祖父の家で育てられる。この爺ちゃんというのがけっこうユニークな性格。しかもうるさい。太平洋戦争の経験があるので日本人嫌い。魚嫌い。アンガスかなんかの赤身1ポンドのステーキが大好きで、もちろん塩と胡椒だけでしっかりウェルダンに焼く。

やっぱりね。なんかの本で、米国人(特に中西部) ではステーキを靴底みたいにカチカチに焼くと知りました。サッとレアでなんて、東部男みたいに軟弱なことはしない。男は黙ってウェルダン。

ま、ともかく。青年の恋人(ジェニファー)はなぜか日本にいれこんでいて、ぜひとも日本を見てこいと熱心にすすめる。PCやスマホを持たずに体ひとつで日本へ行くこと。ゆっくり見てくること。

ということで気のいい青年はほとんど予備知識なしで来日。いろいろ感動したり感嘆したりの連続です。けっこう笑える。東京から京都へいって、大阪で寄り道して別府へ。途中で嘘みたいな着物の女性と知り合いにもなる。

けっこう笑えてこれからどう始末するのかな・・・と思っていると、なぜか急に北海道。雪の釧路で丹頂鶴のダンスを見る羽目になり、あれれ? あれ? なんか無理に結末つけられて急にオシマイ。完全に尻切れトンボです。

理由は不明ですが、浅田次郎が急に書く気をなくした。困ったもんで、ま、結果的には駄作というしかないです。

ちなみに1ポンドはだいたい450gです。けっこうな量。

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