2025年に読んだ本

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

画期的に読んでないですね。アップしたのは22本。計算してないけど、借り出して読まずに返却した本はたぶん15冊以上あるんじゃないかな。困った年寄りになった。

今年は永井路子の歴史小説全集 なんかにはまった年です。永井路子、もちろん悪くはないですが傑作とも言い切れない本も多い。そのくせ分厚いから時間がかかる。文句言っちゃいけないですね、得難い作家です。ありがたい。

「兎は薄氷に駆ける」貴志祐介

usagihahaku.jpg面白い本でした。ま、でたらめ刑事が容疑者を脅したりでっち上げたりのリアリティが優秀。結末はほぼ予想どおりだし、ちかごろの貴志祐介、最後は飽きるのか疲れるのか一気呵成が多い。駆け足になる。

そうはいっても発見すると借り出すのは面白いからです。時々外れもあるけど、ま、好きな作家です。

「ピュア」小野美由紀

pure.jpg怪物たちの食卓」で紹介されていて、興味をもって借り出し。そうでなければ手に取ることはなかったでしょうね。

とりわけ達者な作家ではないと思いますが、なんせ未来の女性たちが狂暴凶悪カマキリ化するって設定が秀逸。交尾したバリバリと食っちゃう。男たちがけっこう哀れです。あちこち少女小説ふうですが、雰囲気もあって、ま、悪くないです。

「悪の教典」貴志祐介

akunokyouten.jpgこれも貴志祐介。生徒に人気の独身教師が、夏の夜の教室で猟銃持ってバサバサドスドス生徒たちを殺しまくる設定です。

殺されそうになっても生徒たちは「え?ハスミンが・・ウソ?」と信じない。信じられないまま銃弾をうちこまれる。血まみれの校舎。再読でも楽しめました。

「ウェールズの山」クリストファー・マンガー

wales-mt.jpgこれも再読か再々読。映画脚本のノベライズですね。監督が番宣(たぶん)で同時に書いた。達者な人です。ストーリーはウェールズの小さな丘をむりやり山にする。

欧州大戦のころの(若者たちが消えた)ウェールズです。オス山羊(goat)みたいな好色旺盛なパブの店主が大活躍で、いい味出してる。かなり笑えます。

こうして眺めると、今年は新しい本にトライするエネルギーがなかったらしいです。安心できるものの再読がやけに多いですね。海軍五省なら、『気力に欠くるなかりしかぁ!』です。